July, 2, 2021, 東京--東京工業大学 工学院 電気電子系の岩﨑孝之准教授と波多野睦子教授、産業技術総合研究所 先進パワーエレクトロニクス研究センター 新機能デバイスチームの加藤宙光主任研究員、牧野俊晴研究チーム長らの共同研究グループは、量子センサとして機能するダイヤモンド中の窒素-空孔(NV)センタのスピン情報を、ダイヤモンドデバイスを用いて電気的に検出することに成功した。
新たに開発したダイヤモンドp-i-nダイオードに内包したNVセンタの光電流を、電圧ゼロの状態でも内蔵電位により効率良く取り出せることを実証した。光電検出磁気共鳴(PDMR)測定から、センシングの原理となるスピン情報検出を示した。量子センサの集積化の設計に重要となる光キャリアの拡散長を測定した。今後、デバイスによるキャリア増倍技術と組み合わせることで、高感度な集積量子センサの実現が期待できる。
研究成果は、AIP Publishingの「Applied Physics Letters」に掲載された。
(詳細は、https://www.titech.ac.jp)