June, 18, 2021, Hannover--白内障眼科手術では、レンズリフィリング法によって眼の水晶体維持、回復が可能になる。つまり、眼の屈折力を柔軟に調整する能力である。しかし、これまでこの方法は、臨床的に成功していなかった。Laser Zentrum Hannover e.V. (LZH)は、新しい研究プロジェクト内でROWIAK GmbHと協力して、その方法をさらに前進させる。
レンズリフィリングでは、レンズの内側をジェルで置き替える、つまりレンズは「リフィル」される。レンズカプセルが曇る、あるいは水晶体嚢が硬くなるような合併症が生ずる可能性がある。したがって、術後、患者の視覚に障害が出る、あるいはレンズの水晶体の調整が制限されるか、いずれかがとなる。「レンズリフィリング」プロジェクトで、LZH研究者とLZHスピンオフROWIAK GmbHは、新しいアプローチの開発を考えている。その考えでは、眼の水晶体核だけを正確に除去し、それをレンズリフィリングで置き換える。この目的のためにチームは、生理学的構造を完全維持しながら、水晶体核破砕を技術的に実施できる方法を開発し、評価している。
水晶体皮質維持、調整
フェムト秒レーザを使って核を破砕するこの新方法では、水晶体皮質は手つかずである。これは上述の合併症を防ぐ見込がある。したがって、レンズリフィリング後、調整能力を回復することができる。
人工レンズの代替を可能にする
この方法は、白内障など加齢水晶体混濁に利用できる。また、老眼補正にも利用可能である。現在、傷ついた水晶体は、通常、除去して人工の水晶体と置き換える。しかし、この人工水晶体は、調整できないので患者は、距離にかかわらず鮮明な視覚を失う。新しい方法は、術後の白内障のリスク低減に役立つ。患者は、別の手術を受ける必要がなく、長期間過ごすことができる。
(詳細は、https://www.lzh.de)