June, 17, 2021, 東京--旭化成株式会社は、奈良県立医科大学の微生物感染症学講座(矢野 寿一教授)および同大学免疫学講座(伊藤 利洋教授)と連携し、226 nm UVC LED による新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の不活化効果の確認と動物細胞への影響について検証を行った。その結果、226 nm UVC LED が、新型コロナウイルスを速やかに不活化することができ、かつ動物細胞への影響も既存の 270 nm UVC LEDに比べて少ないことが、世界で初めて確認された。
【実験内容】
今回の実験では、発光波長 226 nm の UVC LED を 100 個用いて 10×10 のアレイ状照射器を作製した。また、発光波長 270 nm UVC LED 製品のアレイ状照射器も比較として用いて実験を行った。実験に用いた UVC LED は、すべて米国 Crystal IS 社※1の窒化アルミニウム(AlN)基板を用いて作製されている。
【結果のまとめと今後について】
実験結果から、226 nm UVC LED は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することができ、動物細胞への影響も既存の 270 nm の LED に比べて少ないことが確認できた。これは 226 nm UVC LED が手指や体の周辺殺菌にも安心して使用できる可能性があることを示している。旭化成は、「今後、製品化のためには、さらに発光出力向上のブレイクスルーが必要であり、引き続き研究開発を進めていく」とコメントしている。
(詳細は、https://www.asahi-kasei.com/)