June, 30, 2014, Hannover--欧州宇宙機関(ESA)が2034年に「第3大型ミッション」を宇宙に送る最の目標は重力波の発見にある。レーザセンタハノーバ(LZH)は、必要となるレーザ用のファイバ増幅器の開発を始めた。
LZHの単一周波数レーザグループの仕事は取るに足りないように聞こえるが、このグループが開発するファイバアンプは低出力特殊レーザのポストアンプに使用される。しかし、プロジェクトeLISA(Evolved Laser Interferometer Space Antenna)の一般的なフレームワークは、レーザ開発を非常に難しくしている。使用される光コンポーネントの選択が極めて限られているからだ。
研究グループ長のDr. Peter Weßelsは、「宇宙におけるリソースの利用は非常に限られているので、計画している増幅器には効率的な動作が求められる。同時に、レーザのセットアップは可能な限りシンプルでなければならない。こうしてレーザを宇宙での利用要件を満たすことができる」とコメントしている。
高い制限はあるものの、レーザはハイパフォーマンスでなければならない。レーザビームは、マザー衛星とドータ衛星間、約100万kmの距離を伝搬する必要がある。ビームが届くと、再生して同じ距離を戻る。戻り光の位相の違いを使って、サブアトミックスケールで、宇宙空間の距離の違いについて結論を引き出すことができる。つまり重力波だ。
研究グループは、いわゆる「エンジニアリング認定モデル」を次の3年以内で開発したいと考えている。そのようなモデルは、まだ完全に宇宙で使えるところまで来ていないが、セットアップと設計は今後のモデルに非常に近い。