June, 27, 2014, Manhattan-- カンザス州立大物理学者の提案は、実験室のテーブルトップ光源実現の新しい方法になる可能性がある。
物理学研究助手、チェン・ジン氏(Cheng Jin)、物理学名誉教授チー・ドン・リン氏(Chii-Dong Lin)の研究チームは、高次高調波を大幅に強め、科学技術で重要となる、強力な小型テーブルトップ光源を実現する方法を開発している。研究チームは理論的枠組みを作り、強い場の物理学領域で実験ガイダンスを提供しようとしている。「この研究の究極目的は、多様なアプリケーション向けに物理過程を制御する任意の波形を設計することにある」とジン氏はコメントしている。
高次高調波生成は、強い赤外レーザをガス媒体に集光するときの非線形過程。適切なフィルタを用いると、極紫外からX線まで高次高調波パルスを科学技術の多くの用途に利用できる。例えば、放射高調波は、孤立アト秒パルス、アト秒パルストレインを生成することができる。これらアト秒パルスは、原子、分子、凝集媒体の動力学研究に、またその変化をフェムト秒およびアト秒の時間尺度で研究するために使える。
「高次高調波発生は、EUVからX線領域のテーブルトップコヒレント光源を提供するための非常に有望な方法と見なされてきた」(ジン氏)。
ジン氏は、高次高調は生成を精力的に研究しており、最近では2色、3色レーザを合成して高次高調波生成の強度を最適化することを提案している。「われわれの方法は、レーザ全体のパワーを増やすことなく、高調波強度を1桁~2桁強めることができる。新たな高強度、光繰り返しMHzレーザにより、高次高調波生成が今後有益な光になる道が開ける」。
2色、3色のレーザを合成する技術はすでに存在するが、その成果の手引きがなければレーザのパラメータを見いだすのは難しい。例えば、試行錯誤により研究室で高調波強度の最適化を行う波形を形成するためのレーザ強度、2つの色間の相対位相。これらの波形最適化レーザパルスは、新しい高繰り返しMHzレーザと組み合わせ、現在利用できるものよりも遙かに高い高調波を生成できる。
リン氏の研究グループは、今後強い場の物理学における研究を計画している。同グループは、計画的な波形でアトチャープを除去する方法、ガス充填中空コア導波路で最適波形を達成する方法、複数光サイクルで波形を最適化する方法を研究している。目的は単一高調波の強度を高めることにある。「強力なレーザパルスの波形制御が強い場の物理学で次の研究の波をリードする、またこの研究で行われた理論けんゅうが、この研究が前進するために非常に重要であると考えている」とジン氏はコメントしている。