April, 23, 2021, Grenoble--CEALetiの研究者は、医療診断向け、レンズレス、赤外スペクトルイメージングシステムを開発した。最初のアプリケーションは、組織片におけるガン検出、第2は、バクテリアなどの微生物の特定と識別。研究チームは、Photonics West 2021 Digital Forumで2本の論文を発表した。そのラベルフリー技術は、診断の自動化になる、信頼度が高く使いやすいデバイスで、サンプル準備を不要にできる。
このイメージングツールにより、サンプルから形態学的、生化学的情報を同時に迅速取得できる。
論文「主要組織検出向け中赤外マルチスペクトルイメージング」で、研究チームは、広範に利用されている主要生検処置よりも正確かつ迅速にガンを検出するためのイメージングデバイスが開発できることを報告した。
論文は、アミドとDNA吸収帯を使い、マウス組織からの画像を分析することで94%のガン細胞予測成功を達成したことを報告している。筋肉組織に相当する325ピクセル数、ガン組織相当で325ピクセルである。この研究は、病院でのガン診断に使えるイメージングデバイスの開発につながる。
「フォトニクスコンポーネントにおける最近の開発により、赤外光を使って病気的組織を検出できる。中赤外イメージングは、人の細胞の生化学的組織について明確な情報を提供する」と第1論文の筆頭著者、Grégoire Mathieuは話している。一連のレーザとレンズレスイメージングと非冷却ボロメタとの組合せで、広い視野で生化学的マッピングが可能になる。プロジェクトは、マシンラーニングアルゴリズム(Random Forest、Neural Networks、K-means)と結びつけたこの実験のセットアップが、高速かつ再現可能な方法で生体細胞分類に役立つことを示していた。
第2の技術は、レンズレスマルチスペクトル中赤外イメージングを使用する光ベース、ペトリディシュ分析。論文は、「ブドウ球菌種のラベルフリー同定のためのマルチスペクトル中赤外レンズレスイメージング」”Multispectral Lensless Imaging in the Mid-Infrared for Label-Free Identification of Staphylococcus Species”。この技術は、関連する化学機能に相当する8波長、画像取得に依存する。それは形態学的およびディスクリートスペクトルデータの両方を供給する。これは、密接に関連した種を区別する。
この概念実証のために、異なる8種と3種の表皮ブドウ球菌に属する2253コロニーを含むデータベースが取得された。光学セットアップとマシンラーニング分析により、少なくとも91%の正確な同定(CIR)で全種を分類することができた。
両方の研究で使用した初期段階の技術の一部は、CEALetiにおけるフォトニクスコンポーネントの最近の改善によって可能になった。次のステップは、関連する波長の専用プロトタイプを実行し、人の生検など、実際のサンプルで同システムの性能を実証することである。また、各アプリケーション向けのより大きなデータベースの構築である。
(詳細は、https://www.leti-cea.com)