April, 6, 2021, Cardiff--UK国立量子技術チャレンジ(UK National Quantum Technologies Challenge)から一部助成を受け、UK Research and Innovationにより2018年にスタートしたKAIROSプロジェクトは、微小原子時計プラットフォームの開発に焦点をあてている。狙いは、精密なタイミング、GPSフリーナビゲーション、基本時刻標準アプリケーション。
プロジェクトにおける、レーザ設計、エピタキシャル材料およびデバイス製造パートナーは、VCSELでUK最高の力を証明し、894nmで超高モード安定動作シングルモードVCSELを生み出した。波長は、高精度(10e-13)時計で使用されるCsのD1転移線に相当。
実証された機能
・カーディフ大学(Cardiff University)およびICS Ltdで一連の独自レーザ設計とシミュレーションモデル
・CCSCで実現した高均一性エピタキシャル層構造、<3nm中心波長トレランス
・ICS Ltdでで製造された偏波無依存、シングルモードVCSELは、線幅~30MHz、SMSR 28dBの性能
・National Physical Laboratory (NPL)で量子アプリケーション用に特に開発された新しいVCSEL評価プロセス
原子時計アプリケーションで求められる厳しい目標性能仕様を満たしているので、サプライチェーンパートナーは、複数の並行活動を通して高性能VCSELへの今後のサービス提供を準備している。その1つは、QFoundryプロジェクト。これは量子フォトニックコンポーネント(QPC)の製造性と信頼性を高めるもので、一部UK National Quantum Technologies Challengeから助成を受けている。
マルチウエハ6” VCSEL製造パイロットラインにおけるカーディフ大学の化合物半導体研究所における最近の成果は、高性能VCSEL設計、製造、テストでパートナーの集合的能力のさらなるサポート。
CSCディレクタ、Wyn Meredithは、「高安定、シングルモードVCSELオペレーションは、多くの新興アプリケーションで必要とされているが、信頼性とコストに対する懸念は、システムインテグレータに性能に妥協を強いることになる。Kairos VCSEL構造の均一性改善に関するしっかりした基盤にしたがい、VCSELサプライチェーンでわれわれの集合的能力が、量子、センシング、産業市場における新たなアプリケーションへのハイエンドVCSELソリューションに向けた経路となることを確信している」と話している。