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光の中で半導体のナノ運動とフォースを読む

February, 22, 2021, 名古屋--東海国立大学機構 名古屋大学 大学院工学研究科の中村篤智准教授、松永克志教授らの研究グループは、独ダルムシュタット工科大学(TU Darmstadt)のXufel Fang博士および東京大学 大学院工学系研究科 総合研究機構の幾原雄一教授、栃木栄太助教との共同研究で、半導体に外部から光(フォトン)と力(フォース)を同時に入射する手法を新たに開発し、結晶のシワ(転位)の運動が光照射で変化する現象をナノスケールで計測することに初めて成功した。

高度に情報化された現代社会において、半導体材料の重要性は非常に高いものとなっている。半導体には壊れないこと、つまり、高い信頼性や耐久性が求められる。半導体の構造的な強さが光環境に強く依存することが発見されて以来、各種半導体の本当の強さを知るための手法開発が期待されてきた。
 この研究では、完全にコントロールされた光と力をナノスケールで同時に半導体に入射し、半導体の強さに及ぼす光の効果をナノスケールで計測する手法の開発に成功した。この研究成果により、多種多様な先進半導体の構造的な強さを正しく評価できるようになる。

研究成果は、Nano Lettersオンライン版に掲載された。
(詳細は、http://www.nagoya-u.ac.jp/)