February, 8, 2021, 東京--東京工業大学 工学院 電気電子系の岡田健一教授らと日本電信電話株式会社(NTT)の研究グループは、テラヘルツ帯で通信が可能なアクティブフェーズドアレイ無線機を世界で初めてCMOS集積回路により実現した。
テラヘルツ帯は5Gに続く次世代の無線通信システムでの利用が期待されており、今回の成果により実用化を大きく進展させることができた。
このテラヘルツ無線機は、安価で量産が可能なシリコンCMOSプロセスで製造したICで構成され、サブハーモニック型の双方向ミキサにより同じ回路を送信にも受信にも切り替えて利用することができる。液晶ポリマ基板上の銅箔にアンテナパターンを形成し、薄化したCMOS ICを実装したものを4層積層することでフェーズドアレイアンテナを構成した。
実験の結果、テラヘルツ帯での無線通信が可能であり、電波の放射方向を制御回路から操作できることを確認した。
研究成果の詳細は、ISSCC 2021「International Solid-State Circuits Conference 2021(国際固体素子回路会議)」で発表する。
(詳細は、https://www.ntt.co.jp)