December, 23, 2020, Daejeon--KAIST研究チームは、カーボンドットとして知られるナノ粒子群を合成した。これは、単一粒子から多波長光を放出することができる。加えてチームは、カーボンドットの分散、個々のドット間の粒子間隔が、カーボンドットが放出する光の特性に影響することも発見した。その発見により研究チームは、これらのカーボンドットの制御法、新しい環境に責任のあるディスプレイ、照明、センシング技術の作製法を理解することになる。
技術がより小さく、高度になるにつれて蛍光ナノ粒子は、多くのアプリケーションで飛躍的に増加した。ドットから放出される色純度、所望の光学特性に適合するように調整できるからである。
一種の蛍光ナノ粒子、カーボンドットは、非カーボンドットの代替候補として、研究者からの関心が高まった。非カーボンドットの構築は、環境に対して毒性がある重金属を必要とするからである。カーボンドットは主に炭素でできているので、その本来の光学特性が調整できることと併せて、低毒性は非常に魅力的な品質である。
カーボンドットのもう1つの顕著な特徴は、一つのナノ粒子から多波長の光を放出できることである。この多波長発光は、単一励起源からの誘導で可能であるので、同時多波長放射により単一粒子からシンプルでロバストな白色光の生成が可能になる。
カーボンドットは、濃度依存フォトルミネッセンスも示す。言い換えると、個々のカーボンドット間の距離が、励起源により発光するカーボンドットの光に影響を与える。この結合された特性によりカーボンドットは、非常に正確な検出とセンシングとなるユニークな光源になる。
しかし、この濃度依存は、これまで完全には理解されていなかった。カーボンドットの機能を十分に利用するために、可変に見える光学特性を支配するメカニズムを最初に明らかにしなければならない。カーボンドットの濃度依存が水素結合効果によるものであることは以前理論化されていた。
化学・生体分子光学部の研究チームは、二色発光はむしろ個々のカーボンドット間の粒子間距離によるものであると仮定し、実証した。この研究は、Physical Chemistry Chemical Physicsに発表された。
研究チームは、カーボンドットの粒子間距離、つまり濃度が変わると、赤、青色の相対光強度がどのように変化するかを調べた。チームは、濃度を調整することでカーボンドットからの発光が変化することを確認した。濃度を変えることで、チームは色の相対強度を制御することができた。また、1つの光源から白色光も同時生成することもできた。
「様々な粒子間距離で発光源の変化によるカーボンドットの濃度依存フォトルミネッセンスは、以前の研究では見過ごされていた。カーボンドットの二色発光現象の分析で、この結果は、フォトルミネッセンスメカニズム研究に新たな見方を提供するものと考えている」とHyo Jeong Yooはコメントしている。
新たに分析された、カーボンドットのフォトルミネッセンス制御能力は、固体照明アプリケーションやセンシングの継続的な開発で頻繁に利用されることになると考えられる。
(詳細は、https://news.kaist.ac.kr)