December, 21, 2020, Kgs--デンマーク工科大学(DTU)は、環境にやさしいチップベース周波数コムの開発を目標にした新規プロジェクトを主導している。これは、インターネットの容量とエネルギー効率を改善することになる。
激増するインターネットのエネルギー消費は、新たなアプローチと革新を必要と敷いている。エネルギーを消費するコンポーネントの量を減らすために革命的な新技術が緊急に求められている。同時に、これらはトラフィックの成長に歩調を合わせるためにデータセンタスイッチの帯域を2倍にする必要性に適合するものでなければならない。
現在、DTU Fotonikの研究者は、ヨーロッパの研究者、イノベーション専門技術者、産業に協力して、画期的な超広帯域周波数コムを開発、実証した。これはチップベースであり、より少ないエネルギーでネットワーク容量を増やすソリューションの一つである。
プロジェクトは、DKK 2100万のHorizon 2020 FET Openによりサポートされている。
「周波数コムは、レーザを使い超短パルスを生成する手段であり、小数位15まで波長を計測できる。高精度とは、それが、例えば原子時計やGPS機器に使用できると言うことであり、一方、この技術を使ってデータ転送すると有用性は非常に広い」とDTU Fotonikの准教授、Haiyan Ouは話している。
「Sicomb Projectで、チップベース周波数コムが通信ネットワークで取り扱うデータトラフィックを100 Tbps以上に増やせる方法の実証に焦点を当てている。周波数コムを使い、われわれはデータセンタでは数千の標準レーザを一個のレーザで置換えることができる。これは、途方もない省エネになる」。
DTU Fotonikは、技術デバイスを開発し、プロジェクトパートナーは、チップ材料の開発、光デバイスを実際のネットワークに実装してそれをテストすることを支援している。
環境にやさしい低コスト材料
「われわれはSiC材料を使いチップスケール光周波数コムを開発する。SiCは、商用材料、大量製造であり、価格を大幅に下げた」(Haiyan Ou)。
「チップベース光周波数コムをエネルギー効率のよい材料、シリコンカーバイドで作製したことは初めてである。AlGaAs、LNなど他の材料でできた周波数コムと比較して、SiCは環境にやさしいという利点がある。環境にやさしく、生体適合であり、デバイス寿命を延ばす。さらに、CMOS適合でもあり、従来のシリコンエレクトロニクスと同じ製造工程を使って製造できる、最後にこのチップベース周波数コムは潜在的に安価に製造できる」。
周波数コムは数千のレーザを置き換える
一般的なデータセンタでは、100Gbpsを伝送するレーザが約64個ある。このレーザの各々とそのコンポーネントが電気を消費する。SiComb Projectの目標は、それらを一個のレーザで置換え、省エネを実現し、制御とモニタコストを下げることである。
「われわれが構築するチップは、レーザから周波数コムへ光を伝搬する。コムの個々の歯(tooth)が独自の赤外波長を形成する。それによってデータを伝送できる。したがって、1本の光ケーブルは、多くの異なるデータ信号を伝送できる」(Haiya)。
それだけではなく、ネットワーク技術の容量を増やすとともに、新しいSiCベース光チップは、多くの他の科学的、工学的分野に影響を与える。例えば、量子オプティクス、量子コンピューティング、センシングやイメージング。
(詳細は、https://www.dtu.dk)