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凹レンズにも凸レンズにも焦点距離を自在に変えられる極薄メタレンズ

November, 27, 2020, 東京--東京農工大学大学院工学研究院先端機械システム部門の岩見健太郎准教授、同大学院工学府産業技術専攻の小川主税大学院生、長瀬智保大学院生と同学府機械システム工学専攻の池沢聡特任助教は、メタサーフェスを利用して、凹レンズから凸レンズまで幅広い焦点距離調整が可能な極薄メタレンズを製作することに成功した。この成果は超小型映像技術の実用化に貢献することが期待される。

今回、ガラス基板上にアモルファスシリコンのナノ柱構造をメタアトムとして1,700万本配置した「モアレ・メタレンズ」を作成した。これは2枚のレンズからなり、相互に回転させることで凸レンズにも凹レンズにもなる。これは、焦点距離が正(凸レンズ)から負(凹レンズ)に連続的に変化することに対応する。また、回転させるだけで焦点距離が変るため、通常のズームレンズのようにレンズ間に間隔を必要とせず、小型化に適している構造であることが特徴。電子線描画技術等を用いてこのレンズを実際に制作し、波長900nmの近赤外線で焦点距離を変化させられることを実証した。
 
(詳細は、https://www.tuat.ac.jp)