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ETH-Zurich、ハエの目のナノ構造表面コーティングを再現

November, 20, 2020, Zurich--自然には、ナノ構造表面被覆でハエの目の視力効率を増強する複雑な方法が存在する。関連するタンパク質は特定されており、同様のナノ構造は、ジュネーブ大学とETH-ZurichのFERROIC Labとが協力して合成された。しかし、空間温度で抽象的物理現象が起こる集合体に、これがどう関わるのか。それは、材料部門の問題である。

メガネをかけている人々なら知っていること。付加的な予防がないと、メガネは厄介な反射で視覚が妨げられる。そのため通常、メガネは高温真空チャンバで誘電体多層により反射防止コーティングされている。自然は、このプロセスを複製できないが、反射防止コーティングは、特に暗闇で、視覚を増強するので延命効果となる。自然は、その達成に他の方法を見出した。

例えばハエの目の特徴は、反射防止特性を持つ微小なナノメートルサイズ突起の稠密分布である。そのようなナノ構造を計測することは、産業にとっては非常に興味深いことである。とりわけ企業は、大きすぎたり、起伏があったりして複雑な多層被覆が適用できないような表面でさえも完全に黒い色合いを達成できるからである。そのような表面は、その上、抗接着性、自己洗浄であり、あるいは、例えば高級車では極めて素晴らしく見える。

ジュネーブ大学の細胞生理学と代謝、およびETH-Zurichの多機能磁性材料研究所(FERROIC Lab)との協働で、ショウジョウバエの目の反射防止被覆に関わるタンパク質がリバースエンジニアリングで特定され、続いてフォワードエンジニアリングにより研究室で昆虫の目のような構造が作製された。自然および人工の目のアーキテクチャと光学特性は、高分解能顕微鏡でFERROIC Labが特性を明らかにした。

(詳細は、https://mat.ethz.ch)