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発光効率と大気安定性が高い、有害元素フリーの新規青色発光体を実現

September, 18, 2020, 東京--東京工業大学 元素戦略研究センターの李江伟(Jiangwei Li)研究員、金正煥(Junghwan Kim)助教、細野秀雄栄誉教授らは、有害元素を含まないハロゲン系青色発光体Cs5Cu3Cl6I2を新たに開発した。

蛍光体は波長変換によってさまざまな色を作り出す。その機能は、X線、紫外線、赤外線などの可視化に用いられている。単色の青色LEDの白色光への変換にも蛍光体は必須である。この蛍光体で最も重要になるのが波長変換の効率であり、発光効率(PLQY)がその指標とされる。近年、PLQYが90%を超えるさまざまな高効率発光体が報告されているが、カドミウム、鉛のような有害元素を含むことが問題となっている。

今回開発されたCs5Cu3Cl6I2は、95%という非常に高いPLQYや優れた大気安定性を有する。また溶液法を用いたバルク合成や、塗布法により薄膜作製が可能であるため、製造コストの削減や、プラスチック基板を用いるフレキシブルディスプレイなどへの応用が期待される。

研究成果はドイツ科学誌「Advanced Materialsに発表された。

(詳細は、https://www.titech.ac.jp)