August, 17, 2020, Bloomington--Indiana University Bloomington および University of Copenhagenの研究者は、学術や商用アプリケーションで固体材料として蛍光染料利用の重要な停滞に対処する特許申請中の材料を開発した。
研究チームは、SMILES(small-molecule, ionic isolation lattices)と名付けた材料を作製した。これは、既知の最高輝度材料。論文“Plug-and-Play Optical Materials from Fluorescent Dyes and Macrocycles”は、査読誌Chemに発表された。
「電球のようなSMILESを考える、しかし電気で点灯する代わりにUVや可視光を含む光で点灯する。これらSMILESは、材料内部に多くの染料を詰め込んでおり、たくさんの光を吸収して、多くを損失することなく光として再放射する」とAmar Floodは説明している。同氏は、インディアナ大学芸術科学学部の化学James Jackson 教授。
「蛍光は、診断、フォトニクス、太陽エネルギーを含む光学材料やポリマアプリケーションにとって重要である。蛍光染料は、これらの材料の潜在的に重要な成分であるが、固体状態におけるそれらの間の電子結合は、その発光を抑制し、アプリケーションで信頼がおける利用を妨げる」。
SMILESによる重要な前進は、その輝度である。これは、他の蛍光材料で一般に見られる発光抑制と対照的である。量で標準化すると、SMILES材料は、7000輝度ユニットで動作する、これは知られる限り最高レベルである。
Floodによると、輝度は、小さな分子染料をチェッカーボード格子的に張り付ける分子接着剤の結果である。染料が交替するチェッカーボードパタンで相互に分離されていると、それらは「輝度特性を発揮する」。
研究チームは、学術研究テーマでその染料を利用することに関心をもっている。
「広範囲のすばらしい新たな利用が考えられる。われわれは、SMILESを光アップコンバージョンに利用する。これは、太陽光発電を考えている。また3Dディスプレイに必要な円偏光発光で利用する。スイッチング可能物質でもその染料を利用する、これは光あるいは紫外照射に晒されると暗くなるフォトクロミックガラスに一般的である」とFloodは説明している。
Floodは、IU Innovation and Commercialization Officeで同氏の発見を発表した。また、その発見は、米国特許商標庁(USPTO)に特許申請されている。Floodは、IU ICOから同氏の発見をライセンス供与し、それを商用化するためにスタートアップ、Halophoreを立ち上げた。
「SMILESには、複数の商用アプリケーションがある。医療診断、太陽集光器、レーザなどがこれに含まれる。また、SMILES材料は、ポリマなどコモディティ製品への組込が容易である」と同氏は話している。
(詳細は、https://www.chem.indiana.edu/)