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新しいTHzパルスベースデータエンコーディング法を開発

July, 13, 2020, St. Petersburg--世界中の研究者がテラヘルツ(THz)領域のデータ転送法に取り組んでいる。これは、今日の技術でできるものよりも遙かに高速にデータの送受ができる。しかし、直面する問題は、GHz領域よりもTHz領域でデータをエンコードする方が難しいことである。ITMO大学の研究グループは、データ伝送に使えるようにTHzパルスを変調する可能性を実証した。
Scientific Reportsに発表されている。

先進的経済諸国の通信会社は5G標準の採用を始めている。これによりユーザは、これまで知らなかったワイヤレスデータ転送速度が利用できる。一方で、世界がこの新しい世代のデータネットワークに初めて踏み込むが、研究者はすでに、その高啓技術の研究にとりかかっている。

ITMOフェムト秒オブティクス・フェムト秒技術研究所のメンバー、Egor Oparinは「われわれは、6Gの基盤になる技術について話している。この未来標準は、5Gと比べて100~1000倍の高速で、どこにでもデータを転送する。それを実装するには、テラヘルツ領域を含む、新しい技術ソリューションが必要になる」と話している。

現在、一本の物理チャネルでマルチデータチャネルの同時転送技術は、IR領域で実装が成功している。この技術は、数10nm帯域の2つのブロードバンドIRパルス間相互作用に基づいている。THz領域では、そのパルスの帯域は、遥かに大きくなる。

Egor Oparinは「それは、300~3000µmの範囲になる。われわれは、同時にもっと多くのデータチャネルを挿入することができる、もちろんそのような技術ソリューションがあればの話だ」とコメントしている。

パルストレイン問題
とは言え、これらの技術ソリューションは、実際、難しい。6G適応デバイスを考え始める前に、研究者やエンジニアは、多くの重要な問題に対するソリューションを見出す必要がある。そのような問題の一つは、2つのパルスの干渉確保に関係している、これが、いわゆるパルストレイン、つまり周波数コムになり、データエンコードに利用される。

「THz領域では、パルスは少数のフィールドオシレーション(振動)を含む、まさにパルス当たり1または2である。それらは非常に短く、グラフでは細いピークに見える。そのパルス間の干渉達成は非常に難しい、重ね合わせることが難しいからである」と同氏は説明している。

ITMO大学の研究チームは、数倍長くなるように、パルスを時間的に延ばすことを提案した。しかしまだピコ秒である。この場合、パルス内の異なる周波数は同時に起こらないが、相次いで起こる。これは、チャーピング、つまり線形周波数変調である。しかし、別の問題がある。チャーピング技術は、赤外域では十分に開発されているが、テラヘルツ域では、その技術の利用についての研究が存在しない。

Egor Oparinは「われわれは知恵を絞る必要があった」と言う。「われわれはマイクロ波で使われている技術に眼を向けた。金属導波路が積極的に利用されているが、分散が高くなる傾向がある、つまり、そこでは異なる発信周波数が、異なるスピードで伝搬する。しかしマイクロ波では、これらの導波路はシングルモードで使われている、言い方を換えると、場は一つの構成に分布されている、特殊な狭い周波数帶、一般に1波長である。われわれはテラヘルツ領域に適するサイズの同等の導波路を採用し、それにブロードバンド信号を通した。狙いは、多様な構成で信号が伝搬することである。これにより、パルスは延び、2psから7psに変化した。つまり3.5倍である。これがわれわれのソリューションとなった」。

導波路を使うことで、研究チームは、理論的観点から必要なパルス幅にすることができた。これにより、パルストレインを作る2つのチャープトパルス間の干渉が達成できた。

「このパルストレインの素晴らしい点は、パルス構造で時間的、空間的に依存関係を示していることだ。したがって、われわれは、時間形式、簡単に言うと、時間で、それに空間形式でフィールド振動、つまり周波数ドメインにおけるそれらの振動を表している。われわれは3つのピークを獲得した、時間形式で3つのサブ構造、空間形式で対応する3つのサブ構造である。そのスペクトル形式の一部を除去するための特殊フィルタを利用することで、われわれは時間形式で“点滅”させることができる、逆にしてもできる。これは、テラヘルツ帯でデータエンコードのベースになる」と研究者は説明している。

(詳細は、https://news.itmo.ru)