March, 18, 2020, Lausanne--EPFL 物理学者 László Forróとその研究チームによると、薄いペロブスカイト材料を磁気基板の上に置くと、効率のよいHD技術が実現する。研究チームは、将来のデータストレージに道を開くと考えている。
László Forróは、「カギは、その技術を室温動作させることであった。光を使って磁気スピンの再書き込みができることはすでにわかっていたが、装置を180℃まで冷却する必要があった」と説明している。
:研究チームは、可視光を利用して室温で強磁性体をチューニングすることに成功した。これは、今日の商用HDsと比べて物理的に小さく、高速で安価、省エネとなる新しい世代のHDsの基盤を確立する概念実証である。研究成果は、PNASに発表された。
ハードドライブ(HD)は、コンピュータのデータストレージデバイスとして機能する。
EPFLの研究者は、室温で強磁性の可逆、光誘起チューニングの新方法で、ハロゲンペロブスカイト/酸化物ペロブスカイトへテロ構造を利用した。ペロブスカイト構造は、新しい種類の光吸収材料を代表している。
論文では、「磁気ビットの光学的書き込みを容易にする方法を報告する。われわれは、高い光感度(MAPbI3)と強磁性物質(LSMO)のサンドイッチを利用する。(MAPbI3)を照射すると、チャージキャリアをLSMOに追い込み、磁気が減少する。これは、長年探求されてきた、書き込みプロセス中にディスク材料を加熱する熱補助型磁気記録(HAMR)技術の実行可能な代替である」と説明されている。
その方法は、まだ実験段階であるが、大容量で低消費電力の次世代記憶ストレージシステムの構築に利用される可能性がある。その方法は、新しい世代の磁気光学ハードドライブ開発のための土台を提供するものである、と研究チームは説明している。
(詳細は、https://actu.epfl.ch)