January, 28, 2020, Cambridge--光の波がある材料で2次元面に閉じ込められると、それはポラリトンとして知られるものになる、つまり光と物質の区別が曖昧な粒子。ポラリトンは、光回路の未来にとって素晴らしい意味を持つ。電子集積回路とは違い、集積オプティクスは、一般に使われている材料では微小化が難しいからである。ポラリトンは、光をナノスケールに強く閉じ込める、数原子厚まで閉じ込めることができる。
課題は、われわれが光を制御するために現在、利用する方法の全て、レンズ、導波路、プリズムが3次元であること。
「完全再プログラマブル光回路で光を制御し閉じ込められることは、将来の高集積ナノフォトニックデバイスにとって極めて重要である」とSEAS応用物理学ポスドクフェロー、Michele Tamagnoneは話している。
今回、同氏の研究チームが、表面光波のために書き換え可能光コンポーネントを開発した。研究成果、Nature Communicationsに発表された。
以前の研究で、チームは、六方晶窒化ホウ素のフレークに光をトラップすることでポラリトンを作り、制御する技術を実証した。この研究で、研究チームは、そのフレークをGeSbTe (GST)として知られる材料の表面に置いた。GSTは、書き換え可能CDsやBlu-rayディスク表面に使用されているものと同じ材料。
「簡単なレーザパルスを使うGSTの書き換え可能特性は、情報bitの記録、消去、再書き込みを可能にする。その原理を使い、われわれはレンズ、プリズム、導波路を材料層に直接書き込むことで作製した」と研究の共同著者、Xinghui Yinは説明している。
この材料上のレンズとプリズムは、われわの世界にあるような3次元物体ではなく、二次元形状であるので、Flatlandにあるようなものである。半球レンズの代わりに、Flatland-esc材料上のポラリトンは、レンズとして機能する屈折材料のフラットな半球を透過する。ポラリトンは、プリズムを通過する代わりに、三角形を通過する、また光ファイバの代わりにポラリトンは、所定の経路に沿って波をガイドする単純なラインを通過する。
光の波長よりも遙かに小さな特徴をイメージングできる、近接場顕微鏡として知られる技術を使い、研究チームはこれらのコンポーネントが作動しているところを見ることができた。また研究チームは、作製した光コンポーネントを消去したり、書き換えたりできることを初めて実証した。
「この研究は、単一分子化学センシングなどのアプリケーション向けの新しいチップにつながる。われわれの書き換え可能デバイスでは、ポラリトンは、スペクトル領域の周波数に対応しているからである。つまり、分子は、明らかな吸収フィンガープリントを持っている」とCapassoは説明している。