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超短XUVレーザパルス、ナノ液滴でナノバルブ

January, 15, 2020, Aarhus--Freiburg’s Institute of PhysicsのFrank Stienkemeier教授、デンマーク、オーフス大学(University of Aarhus)のDr. Marcel Mudrichの研究チームは、自由電子レーザを使い、極紫外(XUV)による励起後、ヘリウムのナノ液滴の超高速反応をリアルタイムで観察した。研究成果は、Nature Communicationsに発表された。

高強度、超短XUVとX線パルスを生成するレーザは、物質の極めて詳細な基本特性研究で新たなオプションである。多くのそのような実験では、ナノメートル範囲の材料サンプルは、特に興味深い。研究者の中には、輸送手段として、内蔵分子や分子のナノ構造研究手段として数ナノメートル程度のヘリウム液滴を使うものもいる。ヘリウム液滴は、珍しい特性であるので、この目的に最適である。絶対零度をわずか0.37度上の極低温では、ヘリウム液滴は摩擦なしで動き、したがって超流体と見なされる。さらに、ヘリウム液滴は通常、内蔵分子の化学プロセスに対して不活性であり、赤外光や可視光に完全透明である。

研究チームは、高強度XUVレーザパルスを直接受けた時に、このような超流体液滴の一つが、それ自体でどう反応するかを確認したかった。チームは、イタリア、トリエステの世界初、唯一のシード式自由電子レーザを使った。これは、チームが設定した波長で高強度XUVパルスを放出する。モデル計算の支援を受けて、研究チームは、3つの素反応ステップを特定した。電子の高速位置特定、準安定状態の固体数、最終的に液滴表面で破裂し、単一励起ヘリウム原子を放出するバブルの形成。

「初めてわれわれは、超流体ヘリウムでこれらのプロセスを直接調査することができた。これらは、極短時間に起こるプロセスである」とMudrichは言う。「その結果は、ナノ粒子がエネルギー放射とどのように相互作用し、次に減衰するかを理解すために役立つ。これは、個々のナノ粒子の直接イメージングを狙う研究にとって重要な情報である。ハンブルクにある欧州X線XFELなど、新しい高強度放射源で実行されることになるからである」とStienkemeierは、話している。