May, 16, 2014, Berkeley--セントラルフロリダ大学(UCF)のZenghu Chang氏と国際研究チームは、原子核が動き出す直前に分子内の電子の動きを観察するために新しい超高速光源を開発した。
実際に起こることを観察できることで研究者は1個の電子が他の電子とどのように相互作用するかが分かるようになる。これは、太陽電池の効率向上に役立つ可能性がある。
「理論家が1999年に予言した電荷の移動は速すぎてまだそれを観察することができていない。将来的に、それを観察することができるように光源を実現する新たな方法を見いだした」とChang氏はコメントしている。
電子と電子の超高速相互作用を見ることができれば、研究者は量子力学の世界を支配する法則を明らかにするもう1つ別のツールを手にすることになる。量子力学の世界は、マクロの世界を理解するためにわれわれが依拠している物理法則に従わない。
新しい光源をどのように開発したかに関連してChang氏は、「時間依存の楕円率を持つ電磁場を用いて、しきい値以下の高調波光の放出を制御する、これはしきい値を超える高次高調波に対して行うのと同じだ」と、EUV光の67アト秒パルス生成について説明している。「われわれは、同じゲーティングフィールドを使って、しきい値以下の高調波強度が駆動レーザのキャリアエンベロープ位相に依存することを示せないだろうかと考えた。適切な実験パラメータを見つけるまでに時間がかかったが、答はYesである」。
研究成果は、“Coherent phase-matched VUV generation by field-controlled bound states”としてNature Photonicsに掲載された。