November, 15, 2019, Newark--デルウエア大学のチームは、1次元メタレンズと情報ロスを制限するメタサーフェスを使い、集積フォトニックプラットフォームを造る新しい方法を開発している。
デルウエア大学電気コンピュータ工学准教授、Tingyi Guをリーダーとする研究チームは、特殊な方法で集光する薄いレンズをナノスケールで設計できる、1Dメタレンズとメタサーフェスで集積フォトニクスプラットフォームを設計した。メタサーフェスは、伝送された光、あるいは反射光を操作するナノ構造の微小表面であり、これにより情報の損失が制限される。研究成果は、Nature Communicationsに発表された。
チームは、数百の微小エアスロットでプログラムされたシリコンベースのチップ上に微小メタレンズを作製した。これにより、すべてその微小チップ内で光信号処理が並列的に行える。チームは、200nmバンド幅で1dB以下の優れた信号伝送を実証した。メタサーフェスを3層にし、フーリエ変換と分化機能を実証。これは、機能を成分に分ける物理科学における重要技術である。
「これは、集積フォトニクスプラットフォームで低損失メタサーフェスを使う初の論文である。われわれの構造は高帯域、低損失であり、これはエネルギー効率のよい光通信にとって極めて重要である」とGuは説明している。
その上、デルウエア大学で開発された新しいデバイスは、この種の従来型デバイスよりも著しく小型で軽量である。レンズの手作業アライメントは不要であるので、設定に途方もない忍耐と時間を要する従来のフリースペースオブティクスプラットフォームに比べると、遥かにロバストでスケーラブルである。
この新しいデバイスは、イメージング、センシング、量子情報処理にアプリケーションがある。例えばオンチップ変換オブティクス、数学演算や分光計などである。さらに開発が進むと、この技術は、ディープラーニングやコンピューティングのニューラルネットワークアプリケーションにも役立つ。
Guは、「それらをアクティブにコントロールしようとすると、まだ多くの課題はあるが、これはわれわれが取り組み始めたばかりの新しいプラットフォームである」とコメントしている。
(詳細は、https://www.ece.udel.edu)