September, 6, 2019, Centennial--CU Boulderの研究チームは、空中の二酸化炭素と窒素を利用して、さまざまなプラスチックや燃料を生成するナノバイオ・ハイブリッド有機体を開発した。これは、ローコストの炭素隔離、環境に優しい化学物質に向けた第一歩として有望である。
微生物細胞内の特殊酵素を燃やす光活性化量子ドットを使うことで、研究チームは、「生きた工場」を作ることができた。これは、有害なCO2を食べ、それを生物分解性プラスチック、ガソリン、アンモニア、バイオディーゼルなど、有用な産物に変換する。
CU Boulder化学・生物工学部准教授、論文の主筆、Prashant Nagpalは、「そのイノベーションは、生物化学プロセスの力の証明である。我々は、気候の変化と闘うためにCO2捕捉を改善でき、炭素集約的なプラスチックや燃料の製造をいずれ置き換える可能性さえある技術を目指している」とコメントしている。
同プロジェクトは、Nagpalのチームが、ナノスケール量子ドットの大きな潜在性の探究を開始した2013年に始まった。量子ドットは、細胞にパッシブ注入でき、所望の酵素に付着、自己組織化するように、次に特殊な光波長を使い、命令でこれらの酵素を活性化させるように設計されている。
同氏は、量子ドットがスパークプラグのように機能して微生物細胞内の特殊酵素を発火させるかどうかを見たいと考えていた。微生物細胞は、空中のCO2や窒素を変換する手段を持っているが、光合成がないため、自然にはそうはしない。
土壌に見つかる普通の微生物種の細胞に特殊調整したドットを、拡散することで研究チームは、そのギャップを埋めた。今度は、極めて微量の間接陽光に晒してその微生物のCO2欲求を活性化させる。エネルギー集約的な生物化学変換を実行するためにどんなエネルギー源も食物も必要でない。
「個々の細胞が、数百万のこうした化学物質を作り、それらが自然収量をほぼ200%上回る」とNagpalは話している。
その微生物は水中では休止状態にあり、結果として表面に生じる生産物を放出し、そこですくい取られ、製造のために収穫される。ドットと光の多様な組合せが多様な産物を生み出す。緑波長は、バクテリアに窒素を消費させ、アンモニアを生み出す。一方、赤い波長は、微生物にCO2を多く食べさせ、代わりにプラスチックを生み出させる。
そのプロセスは、大規模に実行できる有望な兆候を示している。微生物工場は、一度に一貫して4時間活性化されても、消耗や枯渇の兆候はほとんどなく、細胞は再生し、ローテーションの必要性は限定的である。
理想的な将来のシナリオは、単一家族やビジネスが、そのCO2放出を直接近くの溜池にパイプで運び、そこで微生物がCO2をバイオプラスチックに変換する。所有者は、結果としての産物を薄利で販売できるが、同時に自身の炭素フットプリントを相殺する。
Nagpalは、「薄利であり、純コストベースでは石油化学と競合できないが、これを実施する社会的利益はある。どぶ池のほんの一部でも変換できれば、街の炭素放出に大きな影響を与えることができる」とコメントしている。
(詳細は、https://www.colorado.edu)