September, 6, 2019, 徳島市--徳島文理大学は、東西電工と共同で植物栽培用の新型LEDライトを開発。これを用いてタデ藍に含まれるインディカンの収量が2倍以上に増加することを実証した。同社は今年度中にLEDライトを製品化し、順次発売していく計画である。
この新型LEDライトは、昼間の100万分の1程度の光強度でパルス発光するのが特長で、消費電力は栽培面積200平方メートルあたり5 W以下。
徳島文理大学ではこれまでに、パルス光の発光時間、発光周期、光強度が特定の組み合せのときに、レタスやイチゴの生育が促進されることを明らかにしている。
今回は、この新型LEDライトを藍染料の原料であるタデ藍の施設園芸栽培に応用し、パルス光照射条件と生育の関係を調査した。
その結果、日没後にLEDライトを一定時間照射することで、生葉の収穫重量は1.7倍に、生葉単位重量あたりのインディカン量は1.3倍になり、作付面積あたりのインディカン量は、パルス光照射によって2倍以上に増加することが判明した。
また実験室で行った栽培試験でも、生葉の収穫重量がパルス光照射により1.7倍に増加している。
今後は、開発したLEDライトを使って、人工光を用いる閉鎖型植物工場でのタデ藍栽培試験を行う予定。
タデ藍は染料としてだけでなく、幾つかの薬効成分も含むことから、無農薬栽培の必要性が高まっており、今後の活用が期待される。