July, 12, 2019, Arlington--テキサス大学アーリントン校の研究チームは、陸軍研究所(ARL)と協働してサーマルイメージングや共鳴フィルタリングにアプリケーションを持つナノフォトニックデバイスを開発している。
電気工学教授、Robert Magnussonは、主席研究者として、ARLと120万ドルの契約を締結している。
ナノフォトニクスデバイスは、フォトニック格子および共鳴により光スペクトルを成形するために使われるが、そのアプリケーションは、一般に短波長に限られていた。研究チームは、熱放射に使える長波赤外スペクトル領域でも機能するデバイスを開発しようとしている。サーマルイメージング技術に加えて、これらのデバイスは、医療診断、化学分析、環境モニタリング向けのセンサにも使える。
「過去数年でわれわれはフォトニックデバイスの開発で多くの前進を達成した。われわれの方法論は、このアプリケーションでも実際に有用である。長波赤外帯域の光コンポーネントが不足しているので、この技術の開発は必要である。周波数、波長をこの領域に変えるには、われわれは製造法を完全に変える必要がある。すでにわれわれは、この新しい助成金でデバイスの作製に成功している」とMagnussonは話している。
ガラス基板上のナノパタンシリコン膜、ナノワイヤアレイなど、フォトニック格子は、様々な屈折特性をもつ構造であり、光を捕らえ、蓄積し、放出できるように配列されている。その新しい、長波長デバイスには、Magnussonはゲルマニウムで格子を作る。ゲルマニウムは、半導体の特性を持つ半金属である。
UTA博士課程院生、Daniel Carneyは、Magnussonラボの学生時代に、大学のShimadzu Institute Nanotechnology Research Center(島津ナノテク研究センター)で長波長デバイスの開発に成功した。Magnussonによると、Danielは、特殊波長に可変にするために、このデバイスを適用する計画である。機械的、電気的にデバイスの構造を変えることで、選択した波長が阻止され、一方でイメージングデータが検出装置に透過される。
Magnussonは、「Danielの研究開発、われわれがARLとやろうとしいることには、Shimadzu Institute Nanotechnology Research Centerは極めて重要だった。同ファシリティは、われわれの多くの重要発見を実験的に実視する背景となっている」と語っている。
(詳細は、https://www.uta.edu)