July, 10, 2019, St. Andrews--アザラシが息を止めて、脳で酸素欠乏になることなく、海で90%過ごせる方法の秘密が、St. Andrews大学とAertay大学の研究チームによって明らかになった。
FitBitに似たデバイスを使い、研究チームは、アザラシの脳と脂肪の酸素量および血液酸素化のリアルタイム変化を初めてモニタすることがてきた。
既存のヒューマン生体医用技術、近赤外分光学(NIRS)を適用して、アザラシの身体の変化を計測した。その非侵襲的装置は、オランダの協力社Artinis Medical Systemsが開発したもので、皮膚に接触させたLEDsからの発光に依存している。
この技術は、アザラシの「潜水反応」として知られるものをモニタすることができた。この現象は、ヒトにも存在し、心拍数の減少と末梢組織から離れた中心への血液の再配分に関与している。
「潜水反応」は、通常、哺乳類が顔を水面下に入れ、呼吸を止めたときに、引き起こされる。呼吸できないときに、酸素を脳で使えるように確実にとっておくためである。
研究成果は、PLOS Biologyに発表された。それによると、アザラシのこの「潜水反応」は、顔を水面下に入れる前にも見られ、息を止め始める。これは、アザラシの循環系におる例外的で、固有の制御を示している。この進化的適応によりアザラシは、効率的、経済的に潜ることができる。
St. Andrews大学海の哺乳類研究ユニットSea Mammal Research Unit (SMRU)、主席研究者、Dr Chris McKnightは、「アザラシは、時間の90%を息を止めて海で過ごす。餌を見つけて捕るために、酸素のやりくりで信じられないほど効率的でなければならない。
そのように長い間、呼吸を止めることができる能力によりアザラシは、固有の生理学的モデルになっている。低酸素耐性、呼吸を止めた潜水での酸素の管理を研究する生理学的モデルである。
われわれは、アザラシが、潜水する必要なく、潜水反応を始められることを確認した。つまり、アザラシは、潜水準備までに、すでに酸素保存モードになっており、これは可能な限り多くの酸素保存に役立つ。この発見は、身体の基礎生理学的反応の制御能力について新たな見解を示すものである。
Aertay大学の科学、光学、技術学部、Dr Kimberley Bennettは、「われれは医療イメージング技術を使い、それが非常に厳しい条件下でも機能することを示した。
ウエアラブルNIRS技術の利用は、アザラシが水中にいる間、どのように酸素を管理するかに驚くべき洞察を示した。自由に泳ぐアザラシの潜水生理学を理解し研究するわれわれの能力とは大きな違いであった」とコメントしている。