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BTのライブ伝送路を使ってQKD実験

May, 1, 2014, Cambridge--イギリス国立物理学研究所(NPL)、東芝リサーチヨーロッパ、BT、ADVAオプティカルネットワーキングは、現用ファイバネットワークで量子鍵配信(QKD)トライアルに初めて成功したと発表した。
 イギリスのTechnology Strategy Boardがサポートするトライアルは、初めて1本のファイバを使ってデータと量子鍵そのものを伝送する。単一のファイバの利用は、量子「鍵」と暗号化されたデータの両方が初めて同じ伝送路を使うことができると言う意味で意義深い。これまでは、安全な接続には2本または3本のファイバを必要としていた。
 このトライアルは、この技術の実用的なセキュリティ応用に研究を進めることになる。実験は、東芝が開発した量子装置を使って実施。計測と評価はNPLの量子検出グループ(Quantum Detection Group)が行い、ADVAの暗号装置と接続してBTの現用リンクを使い、2箇所のBTの技術研究キャンパスを結んで行われた。
 「QKDシステムは、光ファイバで光の単一粒子、フォトンをパルス伝送することで機能する。送られ、受信されたフォトンの数を知ることがこのシステムの安全性に不可欠である。NPLでは、個々の光粒子を検出できる一連の計測法を開発しており、このシステムの安全性評価に独自に使用している。目的は、顧客の信頼を高め、市場化への大きな障害の1つを克服するためである」とNPLのAlastair Sinclair氏は説明している。
 「現用ファイバで行った初めてQKDフィールドトライアルは、この技術にとって重要な前進となる。非常に弱い量子信号からノイズを除去する技術を使うことで、敷設されて通常のデータ信号を伝送する光ファイバでQKDが動作することを示した。このことは、利用できないことがあったり、高価であるダークファイバを使うことなくQKDが実装できることを意味する」とケンブリッジの東芝リサーチヨーロッパのAndrew Shields氏はコメントしている。
(詳細は、www.npl.co.uk)