May, 31, 2019, NY--数学者チームが、高速羽ばたき飛行に最適な翼の形状を決定した。これは、自らエネルギーを取り入れ、対気速度を強化するための方法改善に有望な発見である。
研究成果は、Proceedings of the Royal Society Aに発表された。この研究は、進化生物学を真似て、どんな構造が最高のペースを生み出すかを突き止める技術に依存している。
「われわれは、多様な形状の翼群を生成することで実験室で生物学的進化をシミュレートすることができ、またそれらを競わせてある所望の目的、この場合はスピードを達成できる。さらに、かつてなく優れた関連形状を作るために最良の翼を「育成」できる」とニューヨーク大学Courant Institute of Mathematical Sciences(数理科学研究所)の助教、論文のシニアオーサ、Leif Ristrophは説明している。
これらを決定する上で、研究チームは、NYU’s Applied Math Labで一連の実験を行った。ここでは、機械的に羽ばたく3Dプリント翼を作り、相互に競わせ、かつてなく速い飛行者を作るために進化論的、遺伝学的アルゴリズムにより、勝者を「品種改良」した。
実験プロセスにより、羽ばたき飛行の理想的なエアフォイル型が明らかになった。ビデオでは、蛍光染料を使って、翼の前部と後部で生まれる流れが可視化されている。
この育成プロセスを真似るために、研究チームは、推進速度が計測された10の異なる翼形状で実験を始めた。次にアルゴリズムで最速の翼(パレント)組を選択し、それらの特性を統合して一段と高速な「ドーター」を作った。これらは、次に3Dプリントされ、テストされた。チームは、このプロセスを繰り返し、15世代の翼を作製した。各世代が、前世代よりも速い子孫を産みだした。
「この最速者生存プロセスは自動的に、推進力を産むために最も効果的に流れを操作する、最速の涙滴型翼の発見となる。さらに、研究では多様な形状を研究したので、最速翼の好結果に形状のどの側面が関与しているかを正確に特定することができた」とRistrophは説明している。
結果から分かったことは、最速の翼形状はカミソリの非常に薄い後縁をもつことである。これが、羽ばたき中に、強力な渦、つまり旋回流を生み出すのに役立っている。その翼は、前に押し進めるために流体を押しのけるので、こうした渦の跡を残す。
「われわれは、その研究は、もっと広範な複雑なエンジニアリング問題のための事例研究、概念実証と見なしている。特に、構造の抵抗を最小化するために形状を流線型にするなど、流れの中の物体に関与するものである。われわれは、これを、例えば、水の波でエネルギーを収集するための構造の形状最適化に使えると考えている」とristrophは話している。