Science/Research 詳細

Imec、ERC Advanced Grantを受けて超高輝度薄膜光源とレーザを開発

April, 12, 2019, Leuven--知識経済の未来を守るためにヨーロッパは、大胆かつ画期的な研究を必要としている。ヨーロッパ研究委員会(ERC)が、強力なプロジェクトを持つ名高い研究者に助成金を与えるのは、こうした理由である。
 ERC Advanced Grantsの一つは、ImecのPaul Heremans, Fellow and Director Large Area Electronicsに与えられた。Paul Heremansは、5年プロジェクトで250万ユーロを受け取り、超高輝度薄膜光源とレーザを開発する。これは、光インタコネクト、拡張現実(AR)ディスプレイやLiDARセンサなど、広範なアプリケーションを持つ技術である。
 「フレキシブル薄膜光源の光強度を高めようとするわれわれの取り組みが成功すると、たくさんの分野に多くの有望なアプリケーションが期待できる。例えば明るい屋外ディスプレイ、ARグラス、自律走行車用のLiDARセンサ、病気検出のための集積分光分析計、チップやドータカードの超高速光データ転送などだ。その全てが、形状、材料やバジェットを考えると、非常に制約は少ない」とPaul Heremansは話している。
 OLEDのような薄膜光源の未来は明るい。その柔軟な製造工程のために、それらは多くのアプリケーション、サイズや形状に合うように作ることができる。さらに、ガラス、プリントボード、フォイルなどの様々な基板に、個別にも、大規模アレイでも直接加工できる。
 しかし、多くのアプリケーション向けでは、薄膜光源の光強度は低すぎる、つまりIII-V LEDの強度と比べると300倍低い。この研究プロジェクトの主目的は、薄膜光源の光強度を制約している障害を打破することである。さらに、このブレイクスルーをベースにして電気ポンプレーザの開発である。
 ERCは、ヨーロッパにおける有望な研究と優れた科学を促進する汎ヨーロッパファンドである。ERC Advanced Grantsは特に、過去10年に大きな成果を達成した研究者に与えられる。

(詳細は、https://www.imec-int.com/)