April, 3, 2019, Barcelona--豚の様々な心の状態を検出するために、最先端の顔認証技術が使用されている。
スコットランドのルーラルカレッジ(SRUC)の動物行動主義者は、その研究のために、ウエストオブイングランド大学、ブリストル(UWE Bristol)のマシンビジョン技術者と協力している。これが、個々の動物の顔をモニタし、農業経営者に健康および福祉問題の注意を喚起するツールとなることが期待されている。
豚は、非常に表情豊かであり、SRUC研究は、豚が、様々な顔の表情を使って他の豚に意図を伝えられることを以前に示した。また、豚が苦痛やストレスを受けているときには、表情が異なるという証拠もある。
ミッドローシアンのSRUCのPig Research Centreでは、研究者が繁殖している雌豚群の3D、2D顔画像を撮っている。雌豚は、様々な心の状態になりかねない、多様で典型的な商用状況に置かれている。例えば、雌豚は歩行困難を経験し、鎮痛剤が与えられる前後に痛みに関する様々な顔の表情を示すことができる。
確かな顔の表情を検出することは、今までにないことであるが、雌豚は食べ物に強く刺激され、十二分に満足していると落ち着いて、満ち足りているように見える。
画像は次に、UWE Bristolのマシンビジョンセンタで処理される。ここでは、特定の顔つきに表れる様々な感情を自動的に特定するために、様々な最先端のマシンラーニング技術が開発されている。こうした技術を検証した後、研究チームは商業パートナーとともに、農場で使うための技術を開発する。大群の雌豚を個別に連続的にモニタすることが目的である。
UWE BristolのマシンビジョンセンタのMelvyn Smith教授は、「マシンビション技術は、農場の個々の動物を生体計測的に確認するローコスト、非侵襲的,実用的な手段を実現する可能性を提供するものである。われわれの研究は、豚の顔認識ですでに97%の正確さを実証した。次のステップは,マシンビジョンを使って自動的に顔の表情を認識する可能性を探求することである。これは、識別された豚で、幸福や苦痛など、中心的な感情状態に関連した表情である」と話している。
SRUCのDr Emma Baxterは、「豚の健康問題の早期発見は、どんな問題にも迅速に対処し、個々の豚に合わせた処置を実施することができ、これにより農業経営者は動物の幸福を改善することができる。
豚の顔に焦点を当てることで、真に動物セントリックな福祉評価技術を提供したい。動物は、個々の経験や環境についてどのように感じるかをわれわれに伝えることができる。これは、われわれが世話をしている動物の短期的情緒反応や長期的な気分を洞察することになる」と話している。