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発電するサーモガルパニックブリックを開発

February, 5, 2019, London--キングスカレッジロンドン(King’s College London)をリーダーとする国際研究チームは、2つの面に温度差がある限り発電するサーモガルバニックブリックを開発した。
 これは、ブリック内部の両面で起こる平衡電気化学還元と酸化過程によるものである。両面の電極に温度差がある限り、電気化学反応が起こり、電気が生成される。内部の化合物は消費されず、使い果たすこともなく、過充電も起こらない。温度差がある限り、発電される。例えば、家あるいはシェルタの外壁に日が当たって熱いが、内部は影になって冷たいと、その壁が電気を生成する。
 建物での電力利用が世界的に続く課題になっている、特に未開発諸国や難民キャンプである。ここでは、電気は簡単に利用できず、頼りにならない。夜間の光は、生産性と教育を大きく伸ばすことが知られている。生活と学習を日の出と日没の制限の外で継続できるからである。携帯電話などの多くの電子デバイスの有効性も強化される。
 ブリック内でゲル化された水を使うことで、またSchwarz D極小曲面に基づいた3Dプリント内部を追加することで、サーモガルバニックブリックは、家庭のブリックよりも強力になる。これにより電気化学が起こり、絶縁も改善される。
 研究チームは、この新しいデバイスが、電力網とは独立した、安価で持続性のあるエネルギーへのアクセスに役立つと考えている。
 「これらのブリックは、リサイクルプラスチックから3Dプリントできる。また直ぐに使え、難民シェルタのようなものが簡単に造れる」と化学学部シニア講師、Dr Leigh Aldousは説明している。
 「重要な点は、メンテナンス、再充電が不要であることだ。電池と違い、これはエネルギー自体を蓄積しない。また火災の危険もなく、輸送制限もない」。
(詳細は、https://www.kcl.ac.uk)