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EUVリソグラフィの性能を向上する露光モジュールを開発

December, 10, 2018, 東京--JST(科学技術振興機構)は、産学共同実用化開発事業(NexTEP)の開発課題「リソグラフィ用レジストの高性能化モジュール」の開発結果を成功と認定した。
 この開発課題は、大阪大学 産業科学研究所の田川精一特任教授らの研究成果を基に、平成26年3月から平成30年3月にかけて東京エレクトロン九州株式会社に委託して、同社にて企業化開発を進めていたものである。
 最先端半導体デバイス製造のために次世代リソグラフィ技術として導入が進められているEUVリソグラフィは、露光光源強度不足のため生産性が低く、高コストになるという課題があり、これを補うためにレジスト材料の高感度化が検討されてきた。しかし、従来の化学増幅型レジストを用いる方式では、レジスト高感度化と解像度・パターン寸法ばらつき(ラフネス)特性の維持を同時に実現することは困難だった。
 開発では、大阪大学 田川特任教授らが提唱する光増感化学増幅型レジスト(PSCAR)とEUVおよびUVを組み合わせた露光方式を採用し、レジストの解像性やラフネス特性を損なわずに感度を向上させる「EUVリソグラフィ高感度化モジュール」の開発に成功した。この開発で完成した「高感度化モジュール」により、EUVリソグラフィを半導体デバイスの量産向け装置として実用化できる基盤が構築できた。
 今後、半導体デバイスの量産に向けて、関連企業やコンソーシアムと材料やプロセスのさらなる改善を推進することで、半導体デバイス量産プロセスの生産性の向上、低コスト化の実現が期待される。
(詳細は、www.jst.go.jp)