October, 19, 2018, Madison--ウイスコンシン大学マディソン校とオレゴン大学の研究チームの新しい研究によると、米国の人口密集地域の数千マイルの埋設光ファイバケーブルが海面上昇によって間もなく水没する可能性がある。
この研究は、インターネットネットワーク研究者の会議で発表されたもので、15年程度で海水面上昇により水没する可能性がある重要な通信インフラストラクチャについて説明している。
「次の100年で起こると見られているほとんどの被害は、意外に早く起こる」「物理的インターネット」の権威、UW-Madisonコンピュータ科学教授Paul Barfordは指摘している。埋設光ケーブル、データセンタ、トラフィック交換や端局は、広範なグローバル情報網の神経中枢、血管、ハブである。「予想では、そのための計画に50年あるということだったが、50年ない」と同氏は言う。
同氏の以前の学生、現在オレゴン大学のRamakrishnan DurairajanとCarol Barfordが行った研究は、気候変化のインターネットへのリスクの初の評価である。それによると、2033年までに4000マイル以上の埋設光ケーブル管路が水没し、1100以上のトラフィックハブが水に囲まれる。同レポートによると、最も影響を受けやすい米国の都市は、ニューヨーク、マイアミ、シアトルであるが,影響はそれらの地域に限られるわけではなく、その影響はインターネットに押し寄せ,グローバル通信を破壊する可能性がある。
論文審査された研究は、インターネットの物理的構造の包括的グローバル地図、インターネットアトラスからのデータ、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の海水面侵入予測を統合している。研究は、米国のインフラストラクチャへのリスクのみを評価しているが、Applied Networking Research Workshopで学界や業界研究者で共有された。
Barfordによると、このインフラストラクチャの多くは、埋設されており、歴史的な権利にしたがっており、一般にはハイウエイや海岸線と並行している。「それが20 – 25年前に建設された時、気候の変化は考慮されていなかった」。
極地の氷が溶け、熱膨張のために、危険にされされている多くの管路はすでに海水面に近く、海面よりわずかに上にある。埋設光ケーブルを海水に触れさせるには気候温暖化が必要であるが、今後の問題の兆しは、破壊的な高潮と洪水で分かる。
埋設光ケーブルは、防水設計であるが、海底から陸上にデータを送る海底ケーブルと異なり、耐水ではない。
物理的インターネットに対するリスクは、海岸線に存在する人口の多い中心部と関係しており、これは傾向として、世界の通信ネットワークを支える大洋横断海底ケーブルが陸に上がる同じ場所となる。「陸揚げ地点は、短期的にすべて水没するだろう」と同氏は言う。
さらに、インターネットを運ぶデータの多くが少数の光ファイバに集中する傾向があり、これはニューヨークのような人口密集地域につながっている。ニューヨークは、研究で明らかにされた影響を受けやすい都市の1つである。
同研究によると、護岸のような緩和の効果は予測が難しい。Barfordは、「まずインフラストラクチャを強固にすることだ。しかし、海を寄せ付けないでおくことは困難。おそらく少しは時間を稼ぐことはできるが、最終的には、有効ではない」。
米国の海岸地域の地域および長距離インフラストラクチャへのリスクだけでなく、同研究は個別のインターネットサービスプロバイダの埋設資産へのリスクも調べている。CenturyLink, Inteliquent および AT&Tのネットワークが最もリスクが高いことが分かっている。
この研究の結果は、業界と政府への警鐘である。