October, 17, 2018, 東京--日本電信電話(NTT)は、高速動作に適したDAC(Digital to Analog Converter)アーキテクチュア技術と、波形高品質化技術を用いて、Ethernet等で採用が始まっているPAM4符号により毎秒256ギガビット(256Gbps)の信号生成に成功した。
データセンター等で使われるEthernet等の短距離光伝送では、省電力化や経済性への要求から光部品の構成が簡単な強度変調方式が用いられる。容量増大の要求に応えるために近年採用が始まっている強度変調の一種であるPAM4符号では、送信する情報をアナログ的に多値電圧に変換する必要があるが、256Gbpsの高速かつ高品質な多値電圧波形を生成することは困難だった。
NTTは、独自の高速DACアーキテクチュア技術と波形高品質化技術を適用したPAM4信号生成回路を、InP-HBTで実現し、256Gbps(シンボルレートとして128Gbaud)の多値電圧信号生成に成功した。現在広く使われている100GbE(25Gbpsの光信号を4レーン多重して実現)の10倍の伝送速度となる1Tbps級の伝送実現につながるなど、データセンター等で使われる将来の短距離大容量通信を実現する超高速IC技術として期待される。
技術の詳細は、BCICTS 2018(IEEE BiCMOS and Compound Semiconductor Integrated Circuits and Technology Symposium)で発表予定。
(詳細は、http://www.ntt.co.jp)