September, 12, 2018, Sussex--牛乳の汚染を調べ、5分で詳細な読み取りができる新しい光センサは、酪農産業の製造、品質制御、処理フェーズに関わるコスト、廃品、抗生物質の利用を著しく削減する。
ミルクの2つのタンパク質と10の汚染物を同時にスキャニングするので、その光センサは、長い、物流的に広がる牛乳のバリューチェーンの各ポイントで直接オンサイト計測することができる。
約5分で詳細な読み取りを提供するので、センサは乳牛が摂取し、牛乳に移転された、どんな抗生物質でも探し出すことができる。収集情報を使い、酪農企業は、抗生物質やアフラトキシンなどの汚染物が食物連鎖に入るのを防ぐことができる。
酪農家では、今日の標準的試験は実施に数日かかるが、この新しい掌サイズのセンサは、牛乳や他の酪農製品の品質パラメータの牛乳成分(κカゼインタンパク質)の存在を検査する最も簡単な方法である。
その同じ読み取りは、ブドウ球菌エンテロトキシン(SEs)のような食中毒の発生防止に役立ち、同時に牛乳品質(κカゼイン)や乳牛の健康(ラトフェリン)を予測する。
「われわれのセンサは、画期的なナノフォトニック技術に基づいた、マルチパラメータツールである。牛乳の汚染を検出するために設計されており、安価な早期警戒システムとなっている。これにより、酪農産業全体が、時間、数100万ユーロ、大量の廃品を削減することができる」とプロジェクトコーディネータ、Stefano Toffaninは話している。
コンシューマに提供される酪農製品のあり得る汚染を回避するためには、一般に製造過程のほぼ各段階で多くの検査が必要であり、それにはサンプルを採って、研究室に送る必要がある。
しかし新しいセンサシステムでは、牛乳サンプルは酪農工場レベルで技術者と、また専門家でない農場ベースのユーザの両方が5分以内に分析できる。
システムは、グレーティングサポート表面プラズモン共鳴(SPR)による非常に小型化された有機光電子デバイスを活用することで動作する。
SPRは、金属表面の自由電子波である。これは、表面で起こるイベントの結合に極めて敏感であり、表面に作用する光ビームによって励起、検出される。次に、反射強度の変化が、特殊な、予めプログラムされたレセプタと選択されたバクテリア、毒物、抗生物質、汚染物質一般と「その場」の相互作用を情報化する。
「液体の汚染物質の検出と検査は、SPRバイオセンシングで急速に拡大している分野である。最近まで、光学的制約、高コスト、検出パラメータ数の制限が、研究室外でのSPRの利用を阻んできた。われわれ独自の集積センシングアーキテクチャにより、MOLOKOは、最先端の酪農分析に、数分で結果を提供できる」。
アクロニム’MOLOKO’、センサシステムを開発しているコンソーシアムは、3年でプロトタイプを準備する予定である。MOLOKOは、Horizon 2020プログラムで600万ユーロのEC助成を獲得したフォトニックパブリック・プライベートパートナーシッププロジェクトである。
(詳細は、https://www.photonics21.org)