September, 3, 2018, Minneapolis--ミネソタ大学の研究チームは、半球面に光受容器アレイを初めて完全3Dプリントした。この開示は、「人工眼」実現に向けた大きな前進であり、いずれ目の不自由な人々を見えるように、目の見える人ももっとよく見えるようにすることになる。
研究成果は、Advanced Materialsに発表された。著者は、3Dプリント半導体デバイスの特許も保有している。
「人工眼は、通常サイエンスフィクションと考えられているが、マルチマテリアル3Dプリンターを使うことで、以前よりも現実に近くなっている」とミネソタ大学のMichael McAlpineはコメントしている。
研究チームは、半球ガラスドームから出発して、球面にエレクトロニクスをプリントするという課題をいかにして克服できるかを示した。特注3Dプリンターを使い、銀粒子のベースインクで始めた。注入インクは、適切な場所にとどまり、球面を流れ落ちるのではなく、均一に乾燥された。研究チームは次に半導体ポリマ材料を使い、光を電気に変換するフォトダイオードをプリントした。全プロセスは約1時間かかった。
McAlpineによると、プロセスで最も驚嘆した部分は、光の電気変換効率が25%だったこと。これを研究チームは、完全3Dプリント半導体で達成した。
「アクティブなエレクトロニクスを信頼性よく普通にプリントするのはまだ先のことであるが、潜在的には、われわれの3Dプリント半導体は、微細製造工場で作られた半導体デバイスの効率に匹敵することを示せた。それに、われわれ曲面に半導体デバイスを容易にプリントできるが、微細製造工場ではできない」とMcAlpineはコメントしている。
McAlpineによると、次のステップは、もっと効率の良い光受容体を多く持つプロトタイプを造ること。実際の眼にインプラントできる柔らかな半球材料にプリントする方法も見つけたいと研究チームは考えている。