Science/Research 詳細

インキュベータ内の培養細胞の状態を継続的にモニタリング

August, 29, 2018, 熊本--熊本大学(大学院先端科学研究部、中島雄太准教授)、九州大学(大学院システム情報科学研究院 興雄司教授)及びウシオ電機株式会社の共同研究により、インキュベータ内で培養される細胞の状態を継続的かつリアルタイムにモニタリングすることができる光学測定装置を実用化した。
 この装置は細胞培養プレートと同程度のA6サイズの大きさであり、96ウェル細胞培養プレートの個々のウェルの培養状態を直接管理することができる。商品化に先駆けて、8月30日~31日に東京ビックサイトで開催される「イノベーション・ジャパン2018」で開発した装置の試作品を初めて展示し、測定デモを行う。

技術の特徴
・インキュベータから移動させることなく培地や細胞の状態を継続的にモニタリングすることができる。
・A6サイズとコンパクトでであるが、96ウェルの細胞培養プレートの個々のウェルをほぼ同時にモニタリングすることが可能。
・シリコーン樹脂を用いた光学系技術SOT(Silicone Optical Technology)を用いて製作した高いS/N比を実現した空間フィルタを基盤要素として使用することにより実現した。
・培養容器の移動や蓋の開放作業が必要ないため、培地の汚染や感染のリスクを最小化することができ、培養環境を変化させずに測定できる。
・再生医療のみへの使用に限定されるものではなく、細胞を扱う全ての研究や産業に通じる装置。
(詳細は、http://www.kyushu-u.ac.jp)