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EPFL、光ファイバ周辺の物質を検出する技術を開発

August, 8, 2018, Écublens--スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)研究チームは,接触した物質や液体の種類を検出できる光ファイバを開発した。研究成果は、Nature Communicationsに掲載された。
 近年、光ファイバは、温度や圧力の変化を検出するセンサとして役立っている。この技術は、橋梁やガスパイプラインなどの構造物などの検出に特に有用である。
 EPFLの研究チームは、光ファイバが液体または固体に接触しているかどうかを判定することができる新しい方法を開発した。これは、ファイバ内の光の助けをかりて音波を生成するだけで達成される。

 光ファイバは、4つのパラメータ、強度、位相、偏向、波長にしたがって変化する光を伝送するガラスでできている。これらのパラメータは,光ファイバが伸びたり、温度が変化すると変わり、ファイバを構造物の亀裂あるいは異常温度を検出するセンサにする。しかしこれまで、ファイバの周囲に起こっていることを判定することは、光をファイバから外に出すことなしにはできなかった。これはファイバの伝搬を乱す。
 EPFLが開発した方法は、ファイバ内に生ずる音波を利用する。それは高周波であり、通常はファイバ壁面で反射される。この反響は,波が接触する材料に依存して様々な位置で変わる。その反響は、光に痕跡を残し、ビームがファイバから出るときに読み取ることでできる。これによりにファイバ周囲のマッピングが可能になる。この痕跡は非常にかすかなものであるので、ファイバを伝搬する光を乱すことはない。この方法は,ファイバの周囲に起こっていることの検知に使える。同時に光ベースの情報も伝搬できる。
 研究チームは、すでにファイバを水に,次にアルコールに沈め、その後それを外気に晒した。いずれの場合も、同システムは周囲の変化を正しく判定することができた。「われわれの技術は水漏れを検出することができた。またファイバに接触する液体の密度と塩分濃度も検出できた。潜在的なアプリケーションは多い」とLuc Thévenaz氏はコメントしている。

これら環境変化は、単なる時間ベースの方法で見つけ出せる。個々の波の衝撃波は、わずかな時間遅延で生成される。また、この遅延は、ビームの到着で反射される。経路に擾乱があると、それが何であるかを検出し、またその位置を判定できる」と同氏は説明している。「当座、われわれは約10mの範囲で擾乱を見つけ出すことができるが、その技術の精度を1mに高める技術手段がある」。
 光ファイバの音波を使うアイデアは、イスラエルBar-Ilan Universityパートナー研究者のものであり、今後共同研究プロジェクトが行われる。