July, 13, 2018, Washington--ジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology)と宇宙通信プロバイダーXenesisとの提携として最近発表された新しい研究プロジェクトが、地球軌道衛星から地上局へのデータフローを制限するボトルネック解消に役立つ。
同プロジェクトは、レーザ通信トランシーバの小型化、宇宙適正評価、試験、地球低軌道で、増え続ける衛ぷろ星、将来の宇宙船からのダウンリンク情報で使える帯域を飛躍的に拡大する。Xenesisは、NASAのJPLからその技術のライセンスを受け、ジョージア工科大学およびJPLと協働して、衛星や小型CubeSatsの主通信システムに利用できるように、それを成熟させる。
ジョージア工科大学航空宇宙工学准教授、Brian Gunterの研究室は小型衛星の経験があり、その専門技術をXenesisとのプロジェクトに適用する。このプロジェクトは、120万ドルで6月14日に契約が成立している。ジョージア工科大学は、元のJPL技術の小型化、制御ソフトウエアのアップデート、すべてのハードウエアの宇宙適合性評価、改善されたシステムの試験、これは国際宇宙ステーションのような、宇宙から行う。
「宇宙に打ち上げられる衛星のすべて、CubeSatsから主衛星までのすべてで、生成される情報がこれまで以上に増えている。今日のシステムのほとんどが無線ダウンリンクを利用しており、利用可能な帯域に制限がある」とXenesisのCTO、Dennis Poulosは言う。
同氏によると、レーザベースのシステムは、帯域を10Gb/s以上に拡大できる。帯域増に加えて、光システムでは使用するアンテナが小型化され、電力消費効率も向上し、データセキュリティも改善される。
JPLが開発したレーザ通信トランシーバは、2つのコンポーネントで構成されている。
(1)オプティクスモジュールは、5㎝の望遠鏡、2軸ジンバル、モニタリングセンサと温度コントロールシステムを含んでいる。
(2エレクトロニクスモジュールは、トランスミッタ、プロセッサ、コントローラ、出力調整システムを含む。
雲の干渉にもよるが、そのレーザシステムは狭線ビームを生成し、ビームは、同じパワーレベルで無線伝送と比較すると伝送距離が長い。
最初の焦点は、宇宙と地上との通信。しかし、同システムは、衛星間のクロスリンキングにも使用可能である。小型アンテナサイズも、数千の宇宙船を含む将来配置される小型衛星に、より適している。
「これが宇宙から地上への通信に使えることを示せると、その技術が宇宙の苛酷環境で存続可能なことを実証し、われわれが商用利用に向けてトランシーバの開発を継続することになる。世界中のどこにでも大容量データサービスを提供する能力を含め、広範な新しい可能性が開かれることになる」とGunterは話している。
(詳細は、http://www.gatech.edu/)