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「ステルスシート」、赤外線ディテクタから熱体を隠す

July, 5, 2018, Madison--赤外線カメラは、熱感知の眼であり、ドローンがターゲットを見つけるために役立つ。例え真夜中でも濃霧でも利用できる。
 そのようなディテクタから隠れることは、新しい隠れ蓑材料により極めて容易になる。その材料は、対象物を、実質的に見えなくする。
 ウイスコンシン-マジソン大学(University of Wisconsin-Madison)、電気・コンピュータ工学の研究チームは、「われわれが紹介したものは、超薄型ステルスシートである。現在、人々が使用しているものは、はるかに重い金属ヨロイあるい熱ブランケットである」とコメントしている。
 人体、あるいは戦車のエンジンのように温かい物体は赤外線として熱を発する、Advanced Engineering Materialsに発表された新しいステルスシートは、他の熱遮蔽技術に対して実質的な改善を提供する。
 同大学電気・コンピュータ工学、Hongrui Jiangは、「重量、コスト、使いやすさの問題だ」と言う。
 幅1㎜以下、10ページの紙の厚さ程度の薄いシートは、遭遇する赤外光の約94%を吸収する。それほど大量の光をトラップするとは、クローキング材料の下の温かい物体は、赤外ディテクタには、ほぼ完璧に見えなくなるという意味である。
 重要な点は、そのステルス材料は、中赤外、長波赤外領域の光も強力に吸収することである。この範囲の光はほぼ人の体温の物質から発せられる。
 さらに、電子加熱素子をステルスシートに組み込むことで、赤外カメラを欺くハイテク偽装を作製した。
 「偽の熱痕跡を示すことで意図的に、赤外カメラを欺くことができる。単なるハイウエイのガードレールに見えるものを示すことで戦車を隠すことができる」とJiangは話している。
 赤外光をトラップするために、研究チームは、ブラックシリコンという優れた材料を利用した。これは、太陽電池に一般に組み込まれている。ブラックシリコンは、光を吸収する。それは数100万のマイクロニードル(ナノワイヤ)で構成されており、それらは密集した森のように上方に突き出し、垂直の先端部の間で入射光を前後に反射するので、光は逃げる代わりに材料内で跳びはねる。
 ブラックシリコンは以前から可視光を吸収することが知られていたが、研究チームは、赤外光を捉えるその材料の潜在力に注目した初めての研究者である。また、研究チームは、その材料を造る方法を調整することで吸収特性を強化した。
 チームは、固体シリコンの薄い層へのエッチングに役立つように銀の微小粒子を使い、そのナノワイヤを造った。これにより、背の高い針の密集ができる。ナノワイヤと銀粒子の両方が、赤外光吸収に貢献する。
 研究チームのブラックシリコンは、小さな風洞が点在する柔軟な裏張りを持つ。その風洞は、赤外光を吸収する過程で、ステルスシートが熱くなりすぎるのを抑制する。