July, 3, 2018, 奈良--奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科 物質創成科学領域の太田淳教授らの研究グループと東京大学大学院 情報理工学系研究科 石川正俊教授らの研究グループは共同で、画像処理装置の高速ビジョンと近赤外光を用いることにより、ユーザーが1人で眼底網膜像を撮影する新しい小型眼底カメラシステムの開発に成功した。
眼底網膜像を自宅で1人で日常的に撮影できることで、生活習慣病の予防などパーソナルヘルスケアへの応用が期待される。
1秒に1000枚の画像を信号処理する高速ビジョンと高速化した周辺装置を融合した知能システムは、人間の視覚をはるかに超えた機能と性能を実現し、交通・運転制御、検査、高速ヒューマンインターフェースなど色々な分野にイノベーションを起こすと期待されている。
研究グループは、この高速ビジョンと近赤外画像技術を用いることで、ユーザーが1人でも正確に眼底の毛細血管を捉えるシステムの開発に成功した。眼底は体外から血管が観察できる唯一の場所であり、その観察は目の病気だけでなく生活習慣病の予防にも有用である。眼底を気軽に1人で撮像できる本システムは、今後パーソナルヘルスケアへの応用が期待される。
研究成果は、国際会議2018 Symposia on VLSI Technology and Circuitsで、”Next-Generation Fundus Camera with Full Color Image Acquisition in 0-lx Visible Light by 1.12-micron Square Pixel, 4K, 30-fps BSI CMOS Image Sensor with Advanced NIR Multi-Spectral Imaging System”の講演題目で発表された。
(詳細は、http://www.naist.jp/)