June, 28, 2018, Nottingham--ノッティンガム大学(University of Nottingham)の新しい研究は、光などの環境刺激に反応して状態を変える分子を含む先端材料を3Dプリンティングで製造できることを証明した。
この研究成果は、エレクトロニクス、ヘルスケア、量子コンピューティングなどの産業向けに3Dプリントデバイスの機能性を大きく広げる可能性がある。
研究成果は、Advanced Materialsに発表された。
工学部Dr. Victor Sans Sangorrinは、「デバイス製造のこのボトムアップアプローチは、これまでになく積層造形法(AM)の限界を押し広げる。独自の統合設計アプローチを使い、われわれは、完全3Dプリントデバイスで、光発色性分子とポリマとの機能的シナジーを実証した。われわれのアプローチは、現実世界の問題のためにデバイスを開発しているエンジニアが利用できる先端材料のツールボックスを拡大する」とDr Sansは説明している。
このコンセプトを実証するために研究チームは、光を照射すると無色から青色に変化する光活性分子を開発した。色の変化は、次に空気中の酸素に晒すことで反転可能である。
研究チームは、続いて光活性分子と特注ポリマを結合することで複合材を3Dプリントし、可逆的に情報を蓄積できる新材料を生み出した。
化学学部Dr Graham Newtoは、「光を照射すると特性を変えるどんな分子でも取り上げ、それらをほぼどんな形状、サイズの複合材料にプリントできる。理論的に、QRコード、バーコードなど複雑な何かを可逆的にエンコードし、次にその材料をきれいにし、消しゴムでホワイトボードをきれいにするようにできる。われわれのデバイスは現在、色の変化を使って動作するが、このアプローチはエネルギーの蓄積やエレクトロニクス向けの材料開発に使用可能である」と説明している。
(詳細は、https://www.nottingham.ac.uk/)