June, 12, 2018, Harwell--ローザリンドフランクリン研究所(RFI)は、世界最先端のリアルタイム高速ビデオカメラを構築するプロジェクトを発表した。これは、最も致死性の高いガンの処置に光と音を使う新技術理解の決め手になる。
ビジネスセクレタリ、Greg Clarkは、初の大プロジェクトを発表した。これは、世界最高の超高速ビデオカメラの開発財政支援を含む。そのカメラは、現在入手できる機器よりも高感度、高解像度で組織をイメージングできる。
同カメラは、最も致死性の高い膵臓ガン、脳腫瘍などを含む病気の検出と治療の両方に、音と光を使う新技術の開発に極めて有益である。これは、患者にとって副作用が最小となる。
新しい機器は、オクスフォード大学とUK-SME、高速イメージングのスペシャリスト、Invisible Visionの協力で開発される。完成すると、新しいローランドフランクリン研究所に設置され、UKと世界の研究者が利用できるようになる。
化学療法は、ガンの最も一般的な治療の1つであり、強力な薬剤でガン細胞を殺し、ガンが成長して身体の他の部分へ広がるのを阻止するために使用する。これらの薬剤は血流に導入され、その周辺組織に吸収される。
オクスフォード大学のEleanor Stride教授は、「ガン薬剤の現在のデリバリ法の大きな課題は、活性分子に依存し、それが拡散により腫瘍細胞に到達し入り込むことにある。これは、全ての腫瘍部位の処置を保証することは難しく、健全な組織の大きな部分がその薬剤を吸収するので恐ろしい副作用につながる。われわれは、これらの薬剤を明確にガン細胞へ、素早く効果的に送り込むよりよい方法を見いだす必要がある」とコメントしている。さらに同教授は、「われわれが開発しているアプローチは、無害な粒子を血流に導入し、超音波を使ってそれらを活性化させる。特定部位で薬剤をリリースし、腫瘍細胞の全てに届けるためである」と説明している。
新しい機器は、RFIのINSIGHT(光と音でイメージング)テーマの中核機能の重要部分をなす。同テーマは、光と音の交差点でイメージングと治療のための技術開発に専念する。
それは、世界初のカメラであり、1秒に最大1億の個別フレームを1メガピクセルの解像度で撮ることができる。動作範囲は、UV~赤外までとなる。この比類のないカメラにより研究者は、超音波と薬剤を搭載した粒子と組織の相互作用の仕方を見ることができる。また、薬剤が制御されガン細胞への取り込みをそれが可能にする仕方を見ることができる。カメラは、薬剤送達の背後にある生物物理メカニズム理解に役立つ。これは薬剤送達をターゲットにした超音波を完全にするために重要である。
「ほとんどの現在のデバイスは、スペクトルの光部分に限られており、特定波長しか見ていない。このカメラは柔軟であり、UVから赤外までの全スペクトルを見ることができる。つまり、われわれは以前に比べてより詳細に、高解像度の画像を撮ることができる。超音波が粒子にどのように影響するか、それが薬剤デリバリ改善にいかに役立つかがわかる。また、われわれはそれをもっと効果的にする処置の開発ができるようになる」。
現在、これらのアプリケーションに最適な、世界最速の長期記録連続フレーミングカメラは、まだメカニカルであり、1秒に最大2500万フレームで動作する。新しいカメラは、より小型でコンパクト(従来のビデオカメラと同じように見える)になる。今日入手できる他のどんなデバイスと比べても高速、高感度で高解像とリアルタイムイメージングとなる。
完成すれば、新しい機器は様々な方法で設定され、材料科学、プラズマ/衝撃物理学、燃焼、音響化学、光音響、生体膜力学、流体力学の広範な問題に適用可能である。それは、超音波と組織の相互作用で並外れた画像を生成し、重要な新発見につながる基礎科学洞察を提供することになる。
(詳細は、www.rfi.ac.uk)