May, 23, 2018, Pittsburgh--自由形状面のレンズやミラーを用いると,設計者は、以前よりも軽量でコンパクト、効果的な光学機器で光を集光できる。
しかしこれまでは、仮にあったとしても、, 所定のミラーやレンズでどんな自由形状面が最適機能を実現するかを決めることは、時間がかかり、高価な試行錯誤プロセスが必要となることが多かった。
Nautre Communicationsに発表された論文では、筆頭著者、ロチェスタ大学Center for Freeform Optics (CeFO)のシニアリサーチエンジニア、Aaron Bauerは、かなりの推測作業を排除するステップ・バイ・ステップ法で理論と実際を統合する。
論文の共著者、CeFOディレクタ、光学エンジニアリングのBrian F. Thompson 教授、Jannick Rollandによると、極めて一般的に適用できる自由形状面で設計するプロセスをAaronは開発した。
ミラーやレンズが望遠鏡、分光計、多くの他の光学機器にいっしょにパッケージされている限り、それらの要素が、最小「収差」で、いかによく光ビームの集光を維持するかによって性能は決まる。
従来光学設計者は、回転する対称光学面に依拠していた、それはその設計と製造が比較的容易だからである。
過去20年、数ある中で、高速マイクロミリング、コンピュータ制御レンズ研磨、イオンビームエッチングの進歩によって非対称自由形状面が実現可能になった。
「しかし、その理論で設計するための組織的なプロセスがまだなかった」とRollandは言う。
一方でBauerは、Fuerschbachとともに、自由形状面を使い、頭部装着型ディスプレイを設計していた。
Bauerは、「常に出現してシステムを立ちゆかなくする、非常に一般的な収差パタンに気づいた。その収差パタンは、Kyleが予測したものであり、自由形状面で補正可能である。つまり、正しい結論を引き出したのである」と説明している。
考えついた方法は、設計のために企図された「折り畳み形状」(ミラーとレンズのアライメント)から始まり、次にそのアライメントによって生まれた様々な収差の分析に基づいて予測する。
・自由形状面がその収差を最小化できるかどうか、もしそうなら、
・最大効果のためにどの自由形状面を使うべきか
「自由形状面は、すべての収差を補正する汎用ソリューションではない。したがった、われわれの方法がすることは、設計者があらかじめ、これらの形状の全てを分析することである。目的は、適切なソリューションがあるかどうかを予測するためである」とBauerは指摘する。
「推測によって、設計に様々な自由形状面を試してみる力づくの」アプローチよりは遙かによい、とRollandは言う。「たとえ結果的にうまく行くとしても、表面の展開が、そうでない場合よりも遙かに大きくなるシステムで終わる、その自由形状面の全てが相互に争うかもしれないからである。また、それが機能しない場合、設計者としてはなすすべがない」。
Bauerの方法を代わりに使うことで、「遙かに簡素なものを設計することができ、製造も試験もより簡単になる。さらに、所与の形状が本質的に限界がある理由をその方法は素早く,明確に教えてくれる、これは設計者にとってきわめて重要である」と同氏は話している。
(詳細は、www.rochester.edu)