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三菱電機、「火花がほとんどでないファイバレーザ溶接技術」を開発

May, 18, 2018, 東京--三菱電機は、100%子会社である多田電機と共同で、「火花がほとんどでないファイバレーザ溶接技術」を開発した。ファイバレーザ溶接の不良や溶接速度低下の原因となる溶けた金属(溶融金属)が火花状態で飛び散る量(飛散量)を95%以上削減し、鉄鋼、自動車や電気機器など高出力のファイバレーザ溶接を行う製造現場での溶接品質と生産性の向上に貢献する。

開発の特長
1.強弱2つのレーザ光照射で溶融金属の飛散量を95%以上削減、溶接品質を向上
・強いレーザ光の周囲に弱いレーザ光を照射すると、溶接速度にかかわらず溶融金属の飛散を抑制できることを発見
・レーザ光を伝送する光ファイバの出口に、強いレーザ光と弱いレーザ光を同時に発生させる独自開発の集光光学系を設置
・10kWの高出力ファイバレーザを用いた溶接時において、溶融金属の飛散量を95%以上削減し、溶接品質を向上

2.溶接の標準速度を2倍に高速化し、生産性の向上に貢献
・今回の開発技術では溶接速度を上げても溶融金属の飛散量がほとんど増加しないため、10kWの高出力ファイバレーザを用いた同一板厚の溶接を従来比2倍に高速化し、生産性の向上に貢献

 開発技術を搭載したレーザ溶接機は、2019年度中に多田電機株式会社が製品化する予定。

(詳細は、「解説記事」および、www.mitsubishielectric.co.jp)