May, 14, 2018, 大阪--光と電子の接触と反発を、われわれが普段目にするのとは逆の時間と空間(逆時空間)で容易に観測できる試料と方法を、大阪大学 大学院基礎工学研究科の馬場基彰招聘教員は、米国 ライス大学の河野淳一郎教授とウェイルー・ガオ氏らと共に見いだした。
光は鏡によって反射される。これは、鏡の中の電子に光が接触し、反発するからと言えるが、光はあまりにも速く進むため、接触と反発を観測するには、特別な実験装置が必要になる。
逆時空間でほぼ平面な形を示す電子と、角が丸まった円錐型を示す光とが、試料を回転させるだけで、ある方位では接触し、それと垂直な方位では反発する様子を平易な実験装置で観測することに成功した。今回の試料と観測方法を発展させていくことで、ノイズの影響を受けない光の粒を制御する技術を開発でき、量子情報技術の実用化に向けて常に問題となるノイズ問題に対して、新たな解消法を確立できる可能性がある。
研究成果は、英国科学誌Nature Photonicsに公開された。
(詳細は、http://www.osaka-u.ac.jp/ja)