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新しいブラッグ回折格子開発により新世代のAR実現に期待

May, 14, 2018, Raleigh--ノースカロライナ州立大学(NC State)の工学・物理学の研究チームは、光を操作する新技術を開発した。新技術は、より多くの光を取り込み、効率を高める。より優れた没入型拡張現実(AR)ディスプレイシステム実現に期待できる開発である。
 問題の回折格子は、電子ディスプレイから光通信技術までのあらゆるもので光を操作するために使用されている。
 「今まで、大きな角度で可視光を操作するために構成された最先端の回折格子は、約20°の取り込み角だった、つまり光源は20°の弧の範囲でグレーティングに向けられなければならない」とNC Stateの電気・コンピュータ工学教授、Michael Escuti氏は説明している。「われわれは、そのウインドウを40°に広げる新しいグレーティングを開発した。これにより光のグレーティングへの入射角度が広くなる」。
「これの実際的な効果、例えば拡張現実ディスプレイでは、ユーザがもっと広い視野がとれるようになる。さらに没入を経験することになる」と同氏は話している。Escuti氏は、ImagineOptix Corpの主席サイエンスオフィサでもある。同社は、この研究に資金を提供し、その技術の使用を許可する。

新しいグレーティングは、効率も大幅に向上している。
「類似構成の以前のグレーティングでは、平均30%の入射光が所望の方向に回折されている。新しいグレーティングは、所望の方向に光の約75%を回折する」とNC StateのPh.D学生、論文の筆頭著者、Xiao Xiang氏は話している。
 研究チームによると、この進歩は光ネットワークのエネルギー効率改善する。
 新しいグレーティングは、2層を統合することで角度帯域改善を達成している。2層は、光応答がともに機能するような方法で重ね合わされている。1つの層が「傾斜」型で配置された分子を含む。これは、20°の角度帯域を捉えるためである。2番目の層は違う傾斜で配置されており、隣接の20°角度帯域を捉える。
 効率向上は、グレーティングの液晶分子の方向が滑らかに変化するパタンになっているためである。
Escuti氏は、「この研究の次のステップは、このようなグレーティングの利点を利用し、新しい世代のARハードウエアを作ることだ」と話している。