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Dartmouth、新しい3Dプリンティングインク

April, 27, 2018, Hanover--ダートマス大学の研究チームは、3Dプリントされた構造を形状や色を変えることができる物体に変えるスマートインクを開発した。このイノベーションは、3Dプリンティングにより多くの機能性付加を約束し、新たな世代のプリント材料に道を開く。
 4Dプリンティングとしても知られる、形態変更インテリジェントプリンティング領域の進歩は、生体医学からエネルギー産業までの範囲で利用される精密部品プリンティングのローコスト代替案となる。
 ダートマス大学化学教授、Chenfeng Keは、「この技術は、3Dプリントされた物体に生命を与える。多くの3Dプリント構造は,材料の分子特性を反映していない単なる形状であるが、このインクは機能分子を3Dプリンティングの世界に持ち込む。われわれは、様々な用途にスマートオブジェクトをプリントできる」と話している。
 多くの3Dプリンティングプロトコルは、光硬化レジンに依存しており、硬いプラスチック物体になる。融通の利かない、ランダムな分子配列になっている。新しいプロセスによって設計者は材料に特殊分子配列と機能を維持し、それらの構造を変換して3Dプリンティングで利用する。
 プリプリンティングとポストプリンティングで新技術の組合せを利用することで、研究チームはプリントされた物体を元のサイズの1%に縮小、分解能を10倍にすることができた。3Dプリントされた物体は、超分子ピラーの利用により、さらに生命を吹き込まれてサイズが繰り返し拡大、縮小できる。蛍光トラッカーにより物体は、光など外部の刺激に反応して色を変えるようにできる。
 プリンティング後、機能特性を維持し、分解能を高めながら物体はサイズを縮小できるので、安価なプリンタで、遙かに高度なプリンタでしかできない高分解能物体をプリントできる。
 研究によると、そのスマートインクは、約300µmの分解能で印刷できるが、最終製品は、遙かに繊細な30µmの線幅を特徴とする。
「このプロセスは、1000ドルプリンタを使って、これまでは10万ドルプリンタを必要としていたものをプリントする。この技術は拡張性があり、幅広く適用でき、飛躍的にコストを下げることができる」とKeはコメントしている。
 スマートインクを作るために研究チームは、ポリマベースの「手段」を使った。これは、インテリジェント分子系をプリンティングゲルに組み込み、ナノスケールからマクロスケールまで、その機能を変更できる。
 ほとんどの材料は、3Dプリンティングプロセス中に直ぐに固くなるが、新しいプロセスは、連続的にポストプリンティング反応を導入し、活性成分をしっかりと組合せて、プリンティングプロセスを通じて分子構造の形態を維持する。
 結果は、形が変わるようにプログラムされた分子設計をもつプリント物体である。それに化学燃料を加えれば、形が変わる。光を照射すれば、色が変わる。
「これは、これまでに見たことがないものである。物体を3Dプリントできるだけでなく、われわれはその物体の分子に、プリント後、裸眼で見えるレベルで、自己再配列するように指示することができる。この開発は、スマート材料の開発に大きな可能性を与えるものである」とKeは話している。
 新技術は、動的にその構成を変えることができるインテリジェント3Dシステムからは、まだ遠いと研究者は認識しているものの、その技術の現在の用途は、精密フィルタやストレージデバイスのプリントが可能である。時間とともに、そのプロセスが新しい種類のマクロスケール3Dプリント物体になると研究者は考えている。つまり、薬剤を供給したり、光分解の骨置換に利用できるようになる。
(詳細は、www.dartmouth.edu)