April, 19, 2018, Adelaide--アデレード大学(University of Adelaide)の研究チームは、世界初の微小光ファイバプローブ(130µm径)を開発した。これは体温を計り、同時に体内深部を見ることができる。
新開発のプローブは、脳の薬物性過熱を防ぐためのよりよい処置を見つけるために使える。また、ガン患者の体温処置改善でも可能性がある。
同大学医科の研究者、Dr Jiawen Liは、「これはほとんど侵襲性なしに体内深くに挿入できる。また、これまではできなかった生理学的なデータをリアルタイムで見たり、記録したりできる」と説明している。
この微小化イメージング、センシングプローブは、薬物性異常高熱の研究に役立てるために開発された。
Dr Jiawen Liによると、エクスタシーなど、ある薬剤を用いると、脳のある領域を過熱し損傷を起こす。
実験中、プローブのイメージング機能で、医療協力者は生命体の脳内深部を見ることができ、プローブを脳の適切な領域にガイドすることができる。
さらに、プローブ内蔵の温度計を使ってその領域の局所的温度変化をモニタすることができる。
これにより研究者は、異常過熱がどのように発展するかの理解を深め、新しい医療処置をテストし、服薬の毒物学的影響を研究することができる。
同プローブは、、身体の他の部分の他の病気や処置の洞察に使える可能性がある。例えば、ガン患者の熱処置の最適化など。
初代プローブはイメージングと温度計測の両方が可能であるが、Dr Liによると、将来世代は他の計測もできるようになる。例えば、pH値、酸素飽和度、動脈の脂肪蓄積など。
「この研究は、IPAS(Institute for Photonics and Advanced Sensing)とCNBP(ARC Centre of Excellence for Nanoscale Biophotonics)の学際的カルチャーが、単一分野内ではできない新しいツールを可能にする例である」とIPAS副理事、Heike Ebendorff-Heideprien教授はコメントしている。
(詳細は、www.adelaide.edu.au)