March, 26, 2018, 大阪--大阪大学産業科学研究所の神吉輝夫准教授は、兵庫県立大学、ゼロバイゼロ社、株式会社博報堂との共同研究で、世界初のゆらぎシンクロ型演出照明を開発した。
演出型照明は、特に欧米において、日常的に癒し空間を提供する道具であり、昔からキャンドルライトが使われてきた。近年では、技術の発達に伴い炎を使わないキャンドルとして、アート効果の高いLED照明が普及し始めており、米国の市場規模は年間あたり数千億円といわれている。
そのような状況の中、大阪大学発の技術である「1/fゆらぎ」・「シンクロ型センシング」機能を搭載した協調して発光する演出照明のコンセプトモデルを発表した。
成果の要点
・光のゆらぎと、お互いの光が同期し自然に調和する技術を導入することで人工的な光でもキャンドルのような自然なゆらめきが得られる、ゆらぎシンクロ型照明を開発。
・これまでも、生体リズム現象を非線形数学・物理によって定式化しデジタルプロセッサ上にプログラム化することで「光のゆらめき」は再現可能であったが、多数の振動子(振動する細胞)の組み合わせ数により実時間情報処理に伴う計算負荷がかかることや、コスト面で実用化は困難であった。本技術では、多数の振動子を組み合わせてもリアルタイムな動きが簡便にできることが特徴。
・この技術の産業応用は世界に先駆け、シンクロ型センシングによる能動的環境適応・人調和型システムの標準モデルとして、ライフワークの充実性を高める社会イノベーションを引き起こすことに期待。
(詳細は、http://resou.osaka-u.ac.jp/ja)