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高性能複合物を作製する新しい3Dプリンティング技術

February, 27, 2018, Cambridge--Harvard John A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences (SEAS)の研究チームは、ポリマーマトリクスに埋め込まれた短い繊維(ファイバ)の配列を、これまでになく制御できる新しい3Dプリンティング法を実証した。研究チームは、特定位置でエポキシ複合材料内のファイバの方向をプログラムするためにこの積層造形技術を使った。これにより、強度、硬さ、損傷許容性を最適化する構造的材料をを実現できる。
 この方法、「回転3Dプリンティング」には、広範なアプリケーションが考えられる。インクデザインのモジュラー性を考慮すると、多くの多様なフィラーとマトリクスの組合せにより、プリント物体の電気的、光学的、あるいは熱的特性を調整できる。
 「人工複合材料内のファイバの方向性を局所的に制御することは、大きな課題だった。今やわれわれは、階層的に材料を形成できる、これは自然の構築法に似ている」とハーバードSEASのJennifer A. Lewisはコメントしている。
 回転3Dプリンティングについて、Brett Comptonは、「磁界あるいは電界を使ってファイバを方向付けるよりも、われわれは粘性インク自体の流れを制御して、望ましいファイバ方向を実現する」と説明している。
 研究チームのノズルコンセプトは、どんな材料押出プリンティング法にも利用可能である。熱溶解積層法から、ダイレクトインクライティング、大規模熱可塑性積層造形まで、どんな方法にも適用可能である。フィラー材料も、カーボンやガラスファイバから金属あるいはセラミックホイスカやプレートレットも可能である。
 この技術により、特殊な性能目標を達成するために空間的にプログラムする人工材料の3Dプリンティングが可能になる。例えば、ファイバの方向は、積層中、潜在的破壊点の硬化中に最高応力が生ずると考えられる場所で局所的に最適化され、損傷許容度を強化する。
 「この研究の素晴らしい点の1つは、複雑なマイクロ構造作製に新たな道を提供できることである。また、各領域で、そのマイクロ構造を制御して変える道が開ける。構造に対するコントロールの強化は、結果として得られる特性のコントロールが強まり、特性を一層最適化するために利用できる設計空間が著しく広がる、ということになる」とJordan Raneyは説明している。